82話 ページ42
合宿三日目。
『領域展開……』
領域展開を習得に集中していた時だった。
人の気配を感じ、辺りを見渡すと木の影から洸汰君がこちらを見ていた。
今できると思ったのに…
そう思いながら洸汰君に近づく。
『どうかしましたか？』
洸汰｢あ…ごめんなさい……少し、怖くて…｣
『怖い？』
話を聞くとお化けがついてくると言う。
『…私と一緒にいましょうか。』
洸汰｢邪魔して、ごめんなさい。｣
『良いんですよ。よく話してくれましたね。』
洸汰君の頭を優しく撫でると洸汰君は私にギュッと抱きついた。
『マンダレイさん達は？』
洸汰｢…わからない。秘密基地から来たから…会ってない。｣
『秘密基地…そうですか。じゃあ一緒にマンダレイさんのところに行きましょう。』
洸汰｢！またお化けいたら…！｣
『大丈夫です。必ず私が守ります。』
洸汰｢……うん。｣
洸汰君を抱え、マンダレイさん達がいる方へ向かう。
洸汰｢…ひっ！！｣
洸汰君が悲鳴を上げ、辺りを見渡すとピュルピュルと鳴く呪霊がいた。
私は雄英の体操服のチャックを開け、背から呪具を取り出す。
『大丈夫ですよ。洸汰君。一瞬で終わりますから。』
洸汰君を抱えながら呪霊に近づくと、呪霊が私達に襲いかかってくる。
洸汰｢っ…！！｣
洸汰君は怖いのか私にギュッとしがみついてきた。
『十劃呪法。』
呪霊の足を斬り落とし祓う。
『もう大丈夫ですよ、洸汰君。』
洸汰君が恐る恐る目を開ける。
洸汰｢消えた…｣
『今回のように見かけたら目を合わせず、私のところに来てくださいね。私が倒しますから。』
洸汰｢…うん！ありがとう！｣
洸汰君を降ろすと、洸汰君は私の手を握る。
『…ふふ。』
洸汰｢…？｣
『少し昔のこと思い出してしまっただけですよ。』
私が笑うと不思議そうにする洸汰君にそう言った。
【『にぃしゃん…！おばけっ…おばけっ…！』】
【七海｢大丈夫。兄さんが一緒にいるから安心しろ。｣】
…私も、小さい頃は兄さんに泣いて縋ってたなぁ。
昔のことを少し思い出しながら森を抜け、マンダレイさんの所に向かう。
ﾏﾝﾀﾞﾚｲ｢ありがとね、七海さん。｣
『いえ。』
私が戻ろうとすると洸汰君が私のズボンを掴んだ。
洸汰｢七海姉ちゃん！が、頑張って…！｣
ﾏﾝﾀﾞﾚｲ｢！｣
『…ありがとうございます。洸汰君。』
洸汰君の頭を撫で、私は森の中へと向かった。
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ディズニー☆ - この作品とても読んでいて楽しかったです！続きが楽しみです！ (2022年1月21日 18時) (
レス) @page49 id: dc0aeecdb4 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴 - 更新されてて嬉しかったです！これからも無理ない程度に頑張ってください！ (2021年12月7日 15時) (レス) id: ab4c7ac665 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴 - 続編おめでとございます！毎日ワクワクしながら読んでおります！これからも無理ない程度に頑張ってください！ (2021年9月21日 16時) (レス) @page10 id: ab4c7ac665 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭 - 続編おめでとうございます！前作から拝見していたのですが、とても面白くて更新が楽しみになっております。応援してます！頑張ってください！ (2021年9月19日 11時) (レス) id: d99c906f1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーー | 作成日時：2021年9月19日 11時
