【NARUTO】共に生きる 3【はたけカカシ】

第74話 ページ15

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それからほんとうに手短に、多重影分身の術の印とコツなんかを教えてもらった。


『ありがとう！助かるよ！』

「でもこの術、出来るようになるまですっげー苦労したんだってばよ！なのにいきなりなんてできるわけが…」

『まあその辺はなんとかなるでしょ！とにかくありがとねナルト！じゃ！』


そう言い捨てて、さきほどのトラップを仕掛けたところまで戻る。遠くの方からナルトの呼び止める声が聞こえるが、悪いけど無視した。

それにそんなことよりも今は少しでもこの術の練習をしなければならない。きっと、もうすぐカカシさんはやってくる。それまでに何体かは出せるようにしとかないと。

そんなことを考えつつも、先程のトラップを仕掛けた場所まで戻ってきた。早速練習だ。

印を組み、術を発動させてみる。


『多重影分身の術！』


すると私の影分身が二体出てきた。ってたったの二体かよ！？これじゃ多重じゃないじゃん！！

…まあ最初はこんなもんか。初めてだし、仕方がない。

それに二体も出せるなら今の私には十分だ。寧ろ上出来と言ったところだろう。

そう思い、術を解く。すると向こうの方から何か物凄い叫び声が聞こえた。

びっくりしてそちらの方を向く。この声……サクラか。恐らく幻術にかかって気絶してるって感じかな。


と、なるともうすぐだな……


今回、このスズ取り合戦にて、私にはとある個人的目的があった。もちろん、スズを取るということも含まれてはいるが、それよりも第一に、私の実力を確かめることだ。

久し振りのカカシさんとの対決。なんだかわくわくしてきてしまって、自然と笑みが溢れる。

…だめだだめだ、気引き締めないと。あの人はそんな簡単にやれるような人じゃない。それは私が一番わかっているはず。

そう思い、自分の頬をぺちっと両手で叩き、気合いを入れ直す。


『……よしっ！』


……カカシさん、この勝負、本気でいかせてもらいますよ。

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