No.60 まるで棘みたいで。 ページ13
轟side
…最近、Aと話す機会が減った。
今日が文化祭前日だからっていうのもあると思うが…
Aがクラスの皆と馴染んでいるっていう事実も一理あるのだ。
今まで囚われていたAがやっと外の世界に出れてこれから羽ばたかんとするのは
Aの叶えたかった願いでもあるし、叶えさせたかった俺の願いでもある。
だから、Aが学校を楽しんでるのを見てすごく嬉しかった。
…それと同時に、寂しく感じた。
俺があいつにとって一番の人でなくなるんじゃないか、と
不安に駆られる時が度々ある。
轟「(……最低だな。もっと喜んでやりたいのに…)」
切り捨てたいのに、捨て切れない。
こんな嫉妬深い一面が自分の中にあるとは思ってもみなかった。
教室に戻ると、話し声が聞こえる。
轟「(この声は…A？)」
芦戸「それでそれで！？
Aちゃんは轟のコトどう思ってるの？！」
────え？
『轟くんは……』
＊
Aside
勉強も一通り終わって、時計を見ると22:30過ぎだった。
『…明日はついに文化祭かあ……』
文化祭は土日にあって、月曜に片付け、そして火水は振り替え休日だ。
ベランダに出て、さっき配られたシフト表を見る。
名簿順にシフトの時間が書かれているので全員のシフトが把握できる。
『私のシフトは…明日の午後だけなんだ』
…何となく、轟くんの欄を見てみると、轟くんは二日間とも午前中だった。
『……轟くん、シフト多くない？何でこんな長時間…』
…ああ、客引きか。
轟くん有名だもんね、おまけにイケメンだし。そら客引きの為にたくさんシフト組みたくなるわ。
轟くん見る為だけに来店する客も少なからずって感じかな…
───────ﾁｸﾘ…
『……？』
…胸が、痛い。
それに、何で私は轟くんのシフトなんて確認したの…？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 416人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
赫夜 - いろはさんおはようございます赫夜デス徹夜のお仕事ご苦労様デス！！先程こちらがわの内容一部を読ませて頂いたところいよいよclimax的な展開になって来てますが主人公ちゃんと焦凍君との関係は一体どんな感じ生るか次回が気になりますね( ☆∀☆)！！ (2017年8月20日 9時) (
レス) id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤みくる☆(プロフ) - いろはさんこんばんは！初めまして。みくるです。この小説とっても好きでした。占いツクールもしかしたら辞めてしまうのは悲しいですが、最後まで楽しく読みさせてもらいます！ (2017年8月14日 23時) (レス) id: 82d84599f7 (このIDを非表示/違反報告)
赫夜 - いろは。さん» いろはさんこんばんはご無沙汰ぶりです赫夜デス！！夜分遅くでも残業ご苦労様なのデス(*´ω｀*)先程仕上がった内容一部を読ませて頂いたところ主人公ちゃんに未だに酷い行動をして思い後悔を背負っている焦凍君ですが果たしてこの後どうなって仕舞うのでしょうか… (2017年8月12日 22時) (レス) id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
いろは。(プロフ) - 栞魔さん» 応援ありがとうございます！！宿題大変ですよね笑お互い頑張りましょう！！ (2017年8月12日 9時) (レス) id: 3957b523e4 (このIDを非表示/違反報告)
いろは。(プロフ) - 白い狼さん» ありがとうございます！！白い狼さんも受験頑張ってください！！ (2017年8月12日 9時) (レス) id: 3957b523e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いろは | 作成日時：2017年5月25日 18時
