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その2。終 ページ3
だが逃げ出したところですぐさま腕を捕まれ引き戻される。
なにがしたいんだ。
まだ顔は熱く、あいつの顔を直視できない。
まったく、逃げるとは何事だ。なにかやましいことでもしようとしておったのか?
顔を見られたくないと察したのか後ろから、だが耳元で言われるのが嫌だとはっきりと確信したようで楽しそうに声を出す。
限界だった。くすぐったく、苦しくて心地よかった。
そんな自分の考えを理解した途端、ぶわりとなにかが吹き出したように腰が砕ける。
大丈夫かルチアーノ。お主風邪でも引いたか?
やめてくれ。もうこれ以上はだめなんだ。その優しさを与えないでくれ。
優しさなど欠片も感じられないように、あいつに、ぐちゃぐちゃに乱されたいと思ってしまうから。
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作者名:彩巴@ | 作成日時:2018年12月30日 23時