第401話 ページ12
「クッ...!!」
巨大な爆風から身を守るようにして出てきたカカシさん。しかしその隙をまたもや私は突いた。
...そこだ!!
カカシさんが着地しようとした場所。そこに向かってまきびしを投げた。
すると案の定、それを交わそうとしてバランスを崩したカカシさん。容赦なく体は重力へ引っ張られ、体を支えようとする手が地面へと着く。
チャンス!!そう思い私は一目散に鈴目がけて一直線に走り出した。
爆発の煙の中、姿勢を低くして標的に手を伸ばす。
チリン...。
右手が何かに触れ、そんな音を立てた。
間違いない!鈴だ!
「...!取っ.....!!」
私は思い切りそれをつかみ、自らの方へと引っ張っろうとした。しかしその瞬間、掴んだ腕をカカシさんに掴まれる。
でもそれも掴んでしまえばこっちのものだ。所詮相手は片腕。私はそれに構うことなく、右手首を思い切りひねり確かに鈴をもぎ取った。
「た!!」
そしてそれを目視する。
「なっ!?」
「残念だったな」
自らの手に握られたドングリを。
「ちょっ!やっぱりフェイクかよ!!」
そう言って体制を整え直した目の前の相手を睨んだ。
「...ま、"そっち"はゲット出来たみたいだけど」
すると今度はカカシさんが私の隣の人物へと目線を向けた。
本物の鈴を掲げる影分身の私を。
「まさかあの状況で影分身出すとはねぇ...」
「へっへー。...まあ実際結構ギリギリでしたけどね」
カカシさんが片腕を着いた瞬間、私はとあることに気がついた。
...違う。この人はこんなもんであっさり鈴を取らせるような相手じゃない!
明らかにこちらが有利な状況。しかしそれでもなお先手を打ってくるのが奴だ。念には念を。私一人では確実に負ける。
そレに気づいた瞬間、つまりカカシさんに腕を掴まれた時だ。私は鈴もといドングリを握りしめたまま、その状況で無理やり印を組んで影分身を作った。
その後、カカシさんの腕はドングリとは反対側の手でばっちり掴んで離さないようにして。
そして影分身が動いたのを確認してから、今度こそ私は自分が掴んだ方の右手を思いっきり引き寄た。
その際、私の方からは何も音がしなかったけど、確かに影分身の方からは鈴の音が確かに聞こえた。
そして案の定、私の方の鈴はフェイクに変えられていた訳だが...ちゃーんと影分身の方が本物をゲットしてくれていたという作戦である。
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色葉(プロフ) - 神崎さん» ありがたいお言葉ありがとうございます!嬉しいです!!ご期待に添えられるよう精一杯頑張ります!! (2019年8月20日 20時) (レス) id: 213181a4fa (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - いつも更新楽しみにしおります!!今回もとても良いところ終わってて、続きが気になります!!更新楽しみにしております!! (2019年8月20日 14時) (レス) id: 6552b63e3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:色葉 | 作成日時:2019年7月18日 14時