第391話 ページ2
「......」
担がれた状態で移動を続けること数分、さすがに周りの目線が痛かったので下ろしてもらった。
右斜め前を何も言わずに歩いている背中を見つめる。
「.....あの...」
「んー？」
「...出かけるってどこにですか？」
「...あーそうだなぁ...そういや考えてなかったな」
「え」
まさかのノープラン。何のために連れ出したんだよ本当に。
「んー...ま！映画でいいか」
「え、映画ぁ？」
「嫌か？」
「いや別に嫌なこたないですけど...なんで急に？」
「大人2枚で」
「早えよつか聞けよ」
いつの間にやら到着していた映画館の中へとずかずかと入り、私の断りもなく受付でチケットを買うカカシさん。あ、ほんとに観るのね...。
「はい」
「.....」
渡されたチケットには、イチャイチャパラダイスの文字.....では無く、ごく普通のアクション映画のチケットだった。まあそりゃそうか。
「いくぞ」
「.....はあ」
「？どうした、これじゃあ嫌だったか？」
「いや...なんかもうどうでもいいです」
問題はそこじゃないんだよ。なんでお前が私を連れ回してるのかって所なんだよ。普通気づくだろ。なんで映画にフォーカス当たってんだよ.....。
...まあいいか。
2時間後、映画館から出た私達は今度は焼肉屋へと向かった。
そうなった経緯は単純。あの人が「飯行くか」と言ったからである。理由はあるまい。
目の前では先程の映画の話をしながらちまちまと肉を焼いては私の前に差し出すカカシさんの姿が。
「...いやぁーにしても結構面白かったな。タイトル全然知らないやつだったけど」
「え...前情報全くない状態で映画を観せられたんですか私...まあ確かに面白かったですけど...」
「特にあそこがよかった。主人公の仲間が両親を裏切ってワニを撃ち殺すシーン」
「あれはもはやギャグでしょ...まさかあのワンシーンがクーデターの犯人のヒントになってるとは思いませんでしたけど」
つかの間映画の話題で盛り上がる。もしこれで面白くなかったらどうするつもりだったんだろうか...いや、多分どうもしないな。こいつの場合。
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色葉(プロフ) - 神崎さん» ありがたいお言葉ありがとうございます！嬉しいです！！ご期待に添えられるよう精一杯頑張ります！！ (2019年8月20日 20時) (
レス) id: 213181a4fa (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - いつも更新楽しみにしおります！！今回もとても良いところ終わってて、続きが気になります！！更新楽しみにしております！！ (2019年8月20日 14時) (レス) id: 6552b63e3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：色葉 | 作成日時：2019年7月18日 14時
