第405話 ページ16
「うーん...もうちょっとな感じするんだけどなぁ...」
あと少し、あと少しでコツが掴めるような気がする。そう、思っていた時だった。
ドゴォォ!!
「!?」
突然、あたり一帯に花火でも打ち上がったのかと思えるほどの鈍い爆発音が響き渡る。
最初は何が起こったのかさっぱり分からず軽く混乱したが、すぐさまその音の聞こえた方へと視線を向けた。
「...!!」
音の聞こえた方...つまり里の方へと視線を向ける。するとそこには所々で爆発が起き、黒い黒煙がいくつも立ち上っていた。
ペインだ。
それが分かった瞬間、一気に顔が青ざめた。
「そんな...!!」
急いで山を掛け下りる。街のはずれのほうへ出ると、辺り一面の建物は既に崩壊していた。
とてつもないスピードで破壊行動が行われている。
そんな地獄のような絵面の片隅で、ひとつの人影を発見した。
...いや、1人じゃない。よく見ると怪我をしている人が沢山いた。
...酷い。
ありえない光景に視界が滲む。でも、助けないと。泣いてる暇なんてない。
私は一先ず自分の視界で確認できた人のうち、一番怪我なひどそうな人の元へと向かった。
その人影は崩壊した建物の瓦礫が当たったのだろう。右足を抱えて蹲っていた。
「大丈夫ですか!?」
「うう...っ」
足の状況を見ると、出血が酷く、最悪の場合折れてしまっているようだった。
ひどい怪我に顔を顰めながらも、その人を背負って医療班がいそうな所へと向かう。
...となると...とりあえずはやっぱ近くの病院か。
とにかく移動中は敵と鉢合わせることだけは避けなければいけない。もし運んでいる途中に見つかって狙われでもしたら...!
早く...一刻も早く1人でも多く助けないと!
「!!サクラッ!!」
「A!!」
病院の方角へと急ぐこと数分。目的地へ到着すると、病院の前で医療忍術を使い、怪我人を治療しているサクラの姿を見つけた。
「無事!?」
「うん!それよりもこっち!!この人足折れてるかも!頼める!?」
「分かったわ。とりあえず中に運んであげて。重症な患者は奥で治療してる」
「分かった!...にしてもサクラ、これって...」
「暁が直接攻め込んできたの。さっきイルカ先生と会ったわ...多分、暁の所よ」
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色葉(プロフ) - 神崎さん» ありがたいお言葉ありがとうございます!嬉しいです!!ご期待に添えられるよう精一杯頑張ります!! (2019年8月20日 20時) (レス) id: 213181a4fa (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - いつも更新楽しみにしおります!!今回もとても良いところ終わってて、続きが気になります!!更新楽しみにしております!! (2019年8月20日 14時) (レス) id: 6552b63e3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:色葉 | 作成日時:2019年7月18日 14時