第151話 ページ22
再び目前の男が刀を思いっきり降り下ろしてきた。避けるタイミングを失った私は、咄嗟にクナイを両手に持ち真正面から受け止めた。刃と刃が力を押し付け合い、接触部分がギチギチと音を立てる。
「…さっきの手裏剣といいクナイといい…さてはお前、タズナの雇われ忍者だな？」
『………ッ』
「ハッ！こりゃ傑作だなァ！？あのジジイはよりよってこんなガキしか雇えねぇのかよ！？それも女ときた！！
ほらお嬢ちゃん、さっきまでの威勢はどうしたってんだ？まさかその女々しい体じゃ刀一本押し返すこともできねぇってのかァ！？アァ！？」
男は下劣な笑いと共にそう言うと、更に刀に力を込める。
お、重い…！不味いな…力だとこっちが圧倒的に不利だ。何か戦略を立てないと…でもさっさとしなきゃ、こんなことしてる間にもおばさんが……！
『…っ！！』
「ほぉ？やるじゃねぇか」
力で押し返すことはできないため、取り合えず刀を横に受け流した。その隙を突いて、私は全速力でロン毛の男の方へと向かう。
「おいおい何処に行こうってんだァ！？」
瞬間、今度は刀を思いっきり横に振りかざしてきた男。
チャンス！私はそれを必要以上に高く飛んで交わし、その隙に空中でとある印を組んだ。
『多重影分身の術！！』
「何っ！？」
術を発動させ、できる限りの人数の影分身を生み出す。するとなんと、私の影分身が五体も出てきた。
って五体！？私の予想だと二、三くらいが限界だと思ってたんだけど！？もしかして、これも木登り修行のお陰なのだろうか…
…まあいい。五体なら五体で、それはそれで好都合ってもんよ！！
『食らえーーッ！！』
「なっ…！？ふざけやがっ…ガッ！？」
突然の事態に戸惑うも、必死に刀で対抗しようとする男。
しかし流石の相手も六人同時に相手をするのは厳しかったらしく、呆気もなく一瞬にして私たちにボコボコされていた。これぞ正に集団リンチ。
しかしある程度攻撃し終えた所で、私は相手が弱ったタイミングを見計らい、影分身の内三体をロン毛の方へと向かわせる。向こうの事も忘れちゃいけない。
…しかしそうしたのも束の間、気がつくと男は既に地面に倒れ込んでいた。がしかし、
『更にもう一発！』
「ウッ」
仕上げに私は奴の顔面をもう一蹴り。すると男は完全に気を失ってしまった。こういうのはとことん最後までやっとかないと、またさっきみたく復活されちゃ困るしね。念は念を、余計なフラグはいらないのである。
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アイ(プロフ) - 作品を読んで感動しました！作品を参考してよろしいですか？？ (2020年11月20日 21時) (
レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - トッシーさん» あっあっああああありがとうございますすすすす！！！滅茶苦茶嬉しいです！頑張ります！！ (2017年11月20日 21時) (レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
トッシー - さっさっさっささささ最高です！超応援してます！頑張ってください！ (2017年11月20日 19時) (レス) id: 7be352b008 (このIDを非表示/違反報告)
色葉(プロフ) - nasoraさん» どわーっ！！？めちゃくちゃうれしいです！！本当にありがとうございますー！！(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o))) (2017年11月12日 8時) (レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
nasora - いつも楽しく見てます！とても面白いです！がんばってください！私もうこの話のファンになっちゃいましたw！ (2017年11月11日 20時) (レス) id: e0ca1ca558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：色葉 | 作成日時：2017年10月8日 13時
