【斉木楠雄のΨ難】僕の幼馴染はマトモ…なはずだ。 (ページ28)

今日:11 hit、昨日:4 hit、合計:92,721 hit

27話ページ28

斉木楠雄side

クリスマスの次の日。
僕はAさんから貰ったプレゼントのお返しを買いにショッピングモールに来た。
何も計画無しに来てしまった。
いや、まず計画もクソもない。
僕はAさんの好きなものがわからない！！
何をあげたら喜ぶか考えても大体あの人なら喜ぶ。僕があげた物なら大体何でも喜ぶ。
さて、どうするか。

ーーーーーーーーーー

色んな店を回ってみたが、これと言った物がなかった。
次の店で良いのがなければ諦めるか…

零華｢あれ？君確か、Aの幼馴染の…｣

その声に振り返るとAさんの友だちらしき人物がいた。

零華｢あ、ごめんね。私Aのクラスメイトの水嶋(みずしま)零華です。確か楠雄くん、だったっけ？｣

僕はコクンと頷いた。

零華｢何か困ってるようだけど、大丈夫？｣

…ハッ！この人に相談すれば良いプレゼントが買えるのでは！？
ナイスタイミング水嶋先輩！

零華｢Aにクリスマスプレゼント？あー、なるほどね。確かにアイツ何あげても喜びそうだよなぁ…｣
楠雄《何かAさんの好きなもの知りませんか。》
零華｢好きなものか…食べ物だとアヒージョかな？よくアヒージョ食べたいって言ってるし…スイーツ系ならマカロンじゃないかな。｣

精神的ダメージがかなり来るなこれは。
こんなにAさんに関して知らなかったとは…
幼馴染なのに僕だけ何も知らないじゃないか…

零華｢好きな色はピンク一択って言ってたなぁ…フッ。｣

今こっち見て笑わなかったか？

零華｢(ピンク一択ってそういう事ね。愛されてんなぁ幼馴染くん。)｣

……たまたまだろ。

零華｢服とかアクセサリー系ならあの子寒色系が似合うよ。本人もかなり好んでるみたいだし。このくらいの情報で足りるかな？｣
楠雄《十分です。ありがとうございます。》
零華｢頑張れよ少年。｣

水嶋先輩は僕の肩をポンッと叩き去っていった。

零華｢(私今めちゃめちゃ良い先輩だったのでは？)｣

そのセリフが無ければ良い先輩だったけど台無しになったな。
僕はアクセサリーショップに行き、寒色系で良さげな物を探す。

楠雄《…！》

…これはAさんに似合いそうだな。
僕はそれをすぐにレジに持っていき、帰りにマカロンを買って帰った。
喜んでくれると良いな。
いや、彼女ならきっと喜んでくれる。

楠雄《ただいま。》
『楠雄くんおかえり〜！』

笑顔でお出迎えをしてくれるAさんに思わず僕も微笑んだ。