番外編 第2話 ページ8
*
名案だ！と思いそう言うと、カカシさんは一瞬眼を丸くしたかと思えば、また直ぐにいつもの笑顔に戻った。
「…そーだな。じゃ！今日一日俺に付き合ってもらおうかな」
『え』
その返答にキョトンとする私。
「？どうした？」
『あ、あぁいや…まさかこんなにあっさりと受け入れてくれるとは思ってなかったので…』
だって今までの経験上、カカシさんのことなら「あーはいはいありがとねー」とか言って流すと思ってたし。あまりに予想外の答えに少々射抜かれてしまった。
「はははっまあいいじゃないの。となれば、早速オレの我儘聞いてもらおうかな」
『あ、はい！念のためもう一回言いますけど、私に出来る範囲でですからね！？』
「分かってるよ。そんじゃ早速行くぞ」
そう言うなり何処かに向かって歩きだしたカカシさん。
……？何処に行くんだろう……
そう思いつつも、私はカカシさんの後ろを黙ってついていったのだった。
『……あのーカカシさん、これは一体？』
「？何って、Aの好きなタン塩だけど。ほら、これ焼けたぞー」
そう言って何でもない様子で私の小皿にキレイに焼けたタン塩を乗せるカカシさん。
『ってそうじゃないです！！何でカカシさんの奢りで焼き肉食ってるんですか！？』
「だってA焼き肉好きでしょ？」
『いやそういう問題じゃないですよね！？』
「…ていうかA行儀悪いよ…座りなさいよ」
突然ガタッと席をたちそう叫ぶ私を訝しげな目で見ながら注意するカカシさん。私は渋々席につく。
『あの、もう一度言いますよ？今日はカカシさんの誕生日なんですよね？』
「そうだね」
『なら普通私がカカシさんの好物を奢るべきでしょうが！？』
「だーからお前に奢らせるのは流石に…」
『いやだからってなんで私が祝われてるみたいになってるんですか！？おかしいでしょ！逆でしょ普通！！』
「A、うるさいよ……」
困った顔をしながらそう言うと、何でもない様子で次々とお肉を焼いていくカカシさん。うるさくて結構だバーカ！！
『……なら何でこんなことを？カカシさんの誕生日なのに、カカシさんの為になることをしないと意味ないじゃないですか…』
不貞腐れた顔でそう言いつつも、先程カカシさんが私のお皿に乗せたタン塩を口に頬張る。あ、うま……
タン塩の美味しさに自然と頬が緩む。すると、ふいにカカシさんがそんな私を見つめながら口を開いた。
「…あるよ、意味」
『……はい？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 413人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
色葉(プロフ) - 星月夜*ミルトニア[3DS]さん» 本当ですか！？ありがとうございます！！更新頑張ります♪ (2017年9月24日 0時) (
レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
星月夜*ミルトニア[3DS] - イラストのクオリティヤバイ………また見てみたいです！更新頑張ってください！ (2017年9月23日 22時) (レス) id: 4d66220430 (このIDを非表示/違反報告)
色葉 - 輝夜さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！楽しんで頂けているようで何よりです♪頑張ります！ (2017年9月21日 6時) (レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 面白くていつも更新ワクワクしながら待ってます！これからも頑張ってください！！ (2017年9月20日 18時) (レス) id: 88c1b11d8c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：色葉 | 作成日時：2017年9月13日 6時
