第122話 ページ39
「……どういうことだ？」
私がそういうと、暫くしてからカカシさんにそう問いかけられた。
カカシさんが尋ねるのも無理はない。そう思い、私は今自分の中に渦巻いている不安をぽつりぽつりと話し出した。
『…私はこの世界の人間じゃないのに、いつまでもずっとこの世界に入り浸っててもいいのかなって……』
「…なんで？」
『だって、もし私が居るせいで誰かがその…死んじゃったり、とかしたら…どうしようって……』
「…何でお前が存在するってだけで誰かが犠牲になるだなんて思うんだ？」
『それは……』
"私がこの世界の未来を知っているから"
だなんて言えるわけもなく、私は何も言い返せずに押し黙ってしまった。
「…A、ちょっと考えすぎなんじゃないの？いくらお前が別の世界の人間だからって、自分の存在を否定する必要なんてないじゃないでしょうよ」
『でも……』
そういうわけにもいかないんだよ……
ここまで来ると焦れったくて仕形がない。いっそ私がこの世界のことを知っているということを、一思いに全て打ち明けてしまいたくなる。
でも其れだけは絶体にしちゃいけないんだ。あの時、ヒルゼンさんと約束したんだから。
するとカカシさんがはぁ…と小さくため息を吐いた。
…もしかしてうざがらせちゃったかな？そう思い後悔と申し訳なさが募って行く中、突然カカシさんがとんでもない爆弾発言をぶちかましてきた。
「…A…なんかオレに隠してることあるでしょ」
『！！？』
カカシさんのその言葉にギックゥ！！という効果音が非常に似合うほどに、激しく動揺した私。途端に冷や汗がダラダラと出てくる。
や、やばいやばいやばい遂に勘づかれたか…！？
『…なんのことですか？』
緊張のあまり声が少し震えてしまったが、それでもなんとか知らない振りをして必死にごまかす。
「……あのねぇA、ここまで来れば流石に分かるからね？」
『いやだからさっきから一体何を言っているのかさっぱりなんですけど…』
…が、しかし、どうやらそれも無意味なようだ。
こ、これはやばい…！とにかく今はこの人から逃げなければ！！
そう思い、繋いでいた手を振りほどこうとする。がしかし観念しろとでも言うかのように、カカシさんはそんな私の手を逃がすまいと更に強く握りしめた。
…あー……これは逃げ場ありませんわ……
終わったな、私の人生………
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色葉(プロフ) - 星月夜*ミルトニア[3DS]さん» 本当ですか！？ありがとうございます！！更新頑張ります♪ (2017年9月24日 0時) (
レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
星月夜*ミルトニア[3DS] - イラストのクオリティヤバイ………また見てみたいです！更新頑張ってください！ (2017年9月23日 22時) (レス) id: 4d66220430 (このIDを非表示/違反報告)
色葉 - 輝夜さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！楽しんで頂けているようで何よりです♪頑張ります！ (2017年9月21日 6時) (レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 面白くていつも更新ワクワクしながら待ってます！これからも頑張ってください！！ (2017年9月20日 18時) (レス) id: 88c1b11d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：色葉 | 作成日時：2017年9月13日 6時
