第108話 ページ25
再不斬の意図に気づきカカシさんに忠告する。しかしそんな私の叫びも虚しく、カカシさんは遠くの湖に向かって思いっきり蹴り飛ばされてしまった。
「！せんせー！！」
『カカシさん！早く逃げて！！』
呆気もなく湖の中へと落ちるカカシさん。でもその湖は……！！
「フン…バカが」
「！！なにっ！！」
「ククク…ハマったな……」
案の定カカシさんは再不斬が仕組んでいた水牢の術にまんまと閉じ込められてしまった。そのせいでカカシさんは全く身動きが取れなってしまった。
しまった遅かった！くそッもっと早く気がついていれば……！
そう思い、唇を噛み締める。しかしそんな後悔も今となっては何の意味も無い。
すると再不斬がもう一体、水分身を私達に向けて産み出した。
その水分身は彼なりの、忍の本当の在り方についてつらつらと私達に語りかける。
…かと思いきや突然、一瞬にして姿を消した。
っ！また消え……！？
ドカッ！！
「！！」
「ナルトォ！！」
気が付くと再不斬に想いっきり蹴飛ばされていたナルト。そのあまりの再不斬の素早い行動に、全く目が追い付かなかった。
は、速い…！もしかしたら、カカシさんと同じくらいかもしれない……
そこでふと、ひとつの疑問が脳裏を掠めた。
…今、私の目の前に起こっている現状はちゃんと原作通りの出来事なのだろうか？軽くパニックを起こしている今の私の頭では、当然今後のこの話の流れなど思い出せやしなかった。
先程のように瞬間的に思い出せればいいのだけれど、こういうときに限って意図的に思い出そうとすると何も思い出せない。
…なら……もしも"これ"が原作通りじゃなければ……
これは……これはマジでヤバイやつなんじゃないのか……！？
そう思うと怖くて怖くて仕方がなかった。クナイを持つ手が、体を支える足が震える。遠くからカカシさんの逃げろという声が聞こえるが、それすらもこの現状にひどく動揺してしまっている今の私の耳には上手く届かない。
「うおおおおおおお！！」
『！？』
またもや恐怖心にかられ、完全に正気を失っていたときだった。突然、大きなナルトの唸り声が聞こえてきた。その声にハッと気を取り戻す。
声のする方へ視界を移すと、そこには再不斬に真正面から向かっていくナルトの姿。
「バ…バカよせ！！」
「あいつ…」
「あ！ナルトォ！！何考えてんのよ！」
『………』
な、ナルト………？一体何を………
「フン…バカが」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 413人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
色葉(プロフ) - 星月夜*ミルトニア[3DS]さん» 本当ですか！？ありがとうございます！！更新頑張ります♪ (2017年9月24日 0時) (
レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
星月夜*ミルトニア[3DS] - イラストのクオリティヤバイ………また見てみたいです！更新頑張ってください！ (2017年9月23日 22時) (レス) id: 4d66220430 (このIDを非表示/違反報告)
色葉 - 輝夜さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！楽しんで頂けているようで何よりです♪頑張ります！ (2017年9月21日 6時) (レス) id: 53b50fa5d1 (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - 面白くていつも更新ワクワクしながら待ってます！これからも頑張ってください！！ (2017年9月20日 18時) (レス) id: 88c1b11d8c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：色葉 | 作成日時：2017年9月13日 6時
