俺の友達は女装趣味がある。[BL] (ページ6)

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＊05＊女神様は微笑まないページ6

「じゃあ、とりあえず票で決まった役、黒板に書くよ」

……メインの役が発表される放課後……ついに何をやるか決まる時が来てしまった。

票数、どうなったんだ……女神様、どうか俺に微笑んでくれ……！！

名前、書かれるな、書かれるな……

「はーい、票だとこんな感じだよ」

書き終わったのか、実行委員が全体に声をかけた。

神頼みのため合わせていた手を元に戻し、閉じていた目を黒板に向ける。

　王子:樹本青葉

　姫:奥山光

　魔法使い:前田伊都

　魔女:御影律

「いやうそだろ……」

思わず呟いた。

昨日からなんでこんなに運ないんだよ……しかも相手光って……みんな何考えてんだ……脳みそ腐ってるよ……

「うわぁ、樹本ドンマイじゃん。お前嫌がってたもんなぁ……」

後ろの席の福田がゲラゲラと楽しそうに笑っている。他人事だとおもって！！！

……チラリと光の方を見ると、光は周りの女子にキャーキャー言われながらすごく複雑そうな表情をしていた。

そりゃそうだ……演技とはいえ、何が悲しくて普段仲良くしてる奴と恋愛しなきゃなんないんだよ……てかどっちも男だし……

……ちょっと言いづらいけどここは丁重にお断りしよう……

「あのー……」
「ねぇ、樹本くん。何か言いたそうだけど、みんなの表情みてごらん？」

お断りしようとした瞬間、実行委員の御影に笑顔で言われる。