*03*どうして女装するのだろう ページ4
「あーー……疲れた……」
帰宅してすぐに自分の部屋に入り、一日の疲れと一緒に部屋の床に鞄を投げ捨てる。
そしてそのままベッドに飛び込んだ。そのまま仰向けになりゴロゴロする。
「んー?なんかあるな……本?」
寝転んだ時に違和感があり、布団の下を探る。
あったのは予想通り本、というか雑誌。好きな女優が載ってたから買ったやつ。女優は表紙で優しく微笑んでる。
……
……そういやこの女優、どことなく光に似てる……
……
……ってんなわけない。勘違いだ。気のせい、気のせい。女装趣味のある男と、正真正銘美女の女優を似てるなんて言ったら失礼だ。
……そういや光、中学で初めて会った時から女装趣味あったな……スカート履いた美少女だと思ってたのに男だって知った時、ショックで心臓止まりそうになったの、まだ覚えてる。
……
あとなんか不思議なこと言ってたなあ……
「光ってさ、なんで女装なんかしてんの?顔整ってるし、女装やめたらモテるんじゃない」
「……前に、ある人に嫌われたんだ。でも、女装したら好かれるかもしれなくて……」
「ふーん……?」
本当は、なんである人に嫌われたのかとか、どうして女装すれば好かれるのかとか、聞きたいことは少しあったんだけど、あまり詮索するのもどうかと思ったからそれ以上は特に何も聞かなかった。
……にしても、嫌われた相手に好かれるために女装するなんて、よほど大切な人なんだろうなぁ……応援したくなるわ。
……
……なんて、本当のこと言うとスカート履いて登校して、毎日当たり前のように女子に囲まれてるのは普通に羨ましいからやめてほしい……
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作者名:彩鳥ねお | 作成日時:2020年3月18日 14時