三十三 ページ33
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「 実は、俺からもAに渡したい物があるんだ 」
『 ……えッ? 』
俺からも小包を渡せば驚いように目を見開いた.
海のように綺麗な青色の瞳が揺れた.
「 受け取ってくれるか? 」
驚いた様子だが、はい、と大きく頷き小包を受け取った.
『 あの、私も見てもいいでしょうか?』
「 もちろんだ! 」
Aは嬉しそうに微笑むと、ゆっくり小包の紐を解いた.
『 簪…ですか? 』
「 うむ、Aに似合うと思ってな! 」
先日、出先でたまたま目に付いた店で
Aのイメージに合った簪が目に入った.
綺麗な青色をした簪.
硝子細工で出来ているものだ.
『 綺麗……、これ硝子細工で出来ていますか?
』
「 綺麗な青色のした簪だ. 海をイメージにして作ったらしい! 」
『 青色なんですね! 』
目を細め、優しく微笑んでいる.
Aは、結い上げていた髪を解くと、器用な手つきで
三つ編みを作り、お団子を作り、それらを綺麗に纏めた.
纏めた髪に先程の簪をそっと刺した.
『 早速、着けてみたくなっちゃいました 』
少しばかり頬を赤らめて笑うその様は、十分すぎるくらい
眩しくて
愛おしくて
たまらなかった.
気がついた時には、Aを腕の中に収めていた.
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雫(プロフ) - 感動して泣いてしまいました。とても素敵な作品ですね!!これからも応援しています。 (2019年11月17日 16時) (レス) id: b93c2cbed7 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ2世 - ハッピーエンドルートを書いて頂きありがとうございます!煉獄さんと主人公が再会して両想いになれたので、嬉しかったし、主人公が色付いている世界を見れて本当に良かったなぁと思います。二人とも幸せになって〜! (2019年11月15日 8時) (レス) id: 66e3f3e997 (このIDを非表示/違反報告)
れこ - 素敵なお話ありがとうございます(ノ_<)もっと煉獄さん読みたいです! (2019年11月15日 4時) (レス) id: f06b0667e0 (このIDを非表示/違反報告)
忠 - コメントしてませんでしたがひっそりと毎日楽しませてもらっていました!素敵な作品をありがとうございました!! (2019年11月11日 13時) (レス) id: ef6d2c5f91 (このIDを非表示/違反報告)
パンな(プロフ) - 切ない…けれど面白かったです!。泣いちゃいました。素敵な作品ありがとうございました (2019年11月10日 10時) (レス) id: 9b4868f67e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっちゃろん | 作成日時:2019年10月21日 12時