三十二 ページ32
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「 うまい、うまい! 」
さつまいも料理をこんなにも美味しそうに食べるのは、世界中のどこを探しても彼しかいないだろう.
「 Aは料理上手だな!」
『 そんなことは… 』
「 一生食べていたいな 」
『 …えっ 』
笑いながらにそう言い、再び うまいとわっしょいを言いながらさつまいもの甘露煮を口にしている.
ドキドキと心臓はうるさく、ふつふつ顔が暑くなる.
「 A…? 」
『 あっ、いえ… 』
目線が交わると余計に高鳴る鼓動.
杏寿郎さんに聞こえてしまうんじゃないかと思う.
『 あの、杏寿郎さん.
今日は、もう一つ……お渡ししたい物があるんです! 』
小さな小包をそっと差し出す.
うまく彼の顔を見ることは出来ないけれど、
チラリと目線を動かせば目をまん丸にしている.
「 ありがたく頂こう! 」
小包を受けると優しく微笑む杏寿郎さん.
「 見てもいいだろうか? 」
『 …! はいッ… 』
小包を開ければ、紐を通した勾玉が現れる.
彼の手に渡ったと思うと緊張が走る.
「 勾玉か! Aが作ったのか? 」
『 は、はい!
鬼殺隊のお仕事をする上でのお守り代わりになったらと思いまして… 』
「 ……そうか! ありがとう、大切にする! 」
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雫(プロフ) - 感動して泣いてしまいました。とても素敵な作品ですね!!これからも応援しています。 (2019年11月17日 16時) (レス) id: b93c2cbed7 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ2世 - ハッピーエンドルートを書いて頂きありがとうございます!煉獄さんと主人公が再会して両想いになれたので、嬉しかったし、主人公が色付いている世界を見れて本当に良かったなぁと思います。二人とも幸せになって〜! (2019年11月15日 8時) (レス) id: 66e3f3e997 (このIDを非表示/違反報告)
れこ - 素敵なお話ありがとうございます(ノ_<)もっと煉獄さん読みたいです! (2019年11月15日 4時) (レス) id: f06b0667e0 (このIDを非表示/違反報告)
忠 - コメントしてませんでしたがひっそりと毎日楽しませてもらっていました!素敵な作品をありがとうございました!! (2019年11月11日 13時) (レス) id: ef6d2c5f91 (このIDを非表示/違反報告)
パンな(プロフ) - 切ない…けれど面白かったです!。泣いちゃいました。素敵な作品ありがとうございました (2019年11月10日 10時) (レス) id: 9b4868f67e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっちゃろん | 作成日時:2019年10月21日 12時