色 付 く 世 界 で。【煉獄杏寿郎】

十九 ページ19

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紗江さんの教え方はとても丁寧で分かりやすかった.





2時間ほど練習をしたら、綺麗な形に仕上げることが出来た.



慣れてくると、柄を入れることも容易になるという.

まだまだ、そこには至らないけれど.










家に着き、郵便受けを確認すると封筒が入っていた.





名前を見れば、すぐ様、心が躍る.



＿＿＿＿杏寿郎さんからだ！










急ぎ足で家の中に入り、鋏(はさみ)で綺麗に開封する.





座布団の上に正座して手紙を読む.









互いに、
手紙の内容は至って他愛もないことがほとんど.



日常生活であった面白いことや驚いたこと.


美味しい食事処に行ったとか、


散歩している犬が可愛かったとか、


本当にそんな感じ.





それでも、私は純粋に嬉しかった.





特別な理由があるわけでもなく、



手紙が届く度に


彼に直接会う度に





不思議と胸の奥がほんわかと暖かくなる.





『 早く、会いたいなぁ… 』





そっと便箋を指で撫でた.










立ち上がり戸棚の中から便箋と封筒を取り出す.





送られてきた内容への返答と、



炭治郎くんたちのこと、



紗江さんにとんぼ玉の作り方を教えてもらったこと.








それらのことを書き、そっと封をした.





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