"さいご"まで、 【irxs】【奇数組】

Episode１３． ページ14

「うぅ……また負けた……」


「はっ、僕に勝とうだなんて１００年早いね！」


初兎くんとトランプでスピード。久しぶりすぎて負けまくっている。


「ねぇなんでそんなに強いの……？」


「ん〜？なんでやろ、あ、入院してる時まろちゃんとめっちゃやってたからかもしれへん。今度まろちゃんとやってみ？めっちゃ強いから。」


先生か……今度聞いてみようかな。担当してくれてるし、距離も縮めた方がいいっていうか……


「じゃあ今度聞いてみる。……あ、もうこんな時間。どうする？もう寝る？」


夕食後、お風呂を済ませてからトランプをやっていた。


今はスピードをやっているけど、さっきまでは先生も混じって一緒に遊んだり。


そんなことをしていたら、１０時半を過ぎていた。トランプ１つでこんなに時間が過ぎるとは……


「あー……僕はいっつも日付変わるまで起きとるけど……どっちでもええよ。」


消灯時間は過ぎてるんですけど……と思ったものの、私も起きてるんだから何も言えない。


消灯時間は確か９時半。でもまぁ個室だからね……ということで思いっきり電気をつけている。


「ん−……どうしよう。もう少し起きてようかな。あ、ちょっとりうらにLINEしてもいい？」


そういえば通知がきていた気がする。先生の話を聞いていた時だから見なかったけど。


ほぼ毎日のようにLINEしてたからな……そりゃLINEしてくるよね。


「あ、ええよええよ。なぁ、りうらって子、今日お見舞い来とったよな？」


「え？あぁ、まぁ……学校終わってから来てくれてたよ。知り合い……？」


なんで知ってるんだろう……私は初兎くんと初対面なのに。


「Aちゃん倒れてて、りうら困っとった時に助けたの誰やと思う？……僕なんよ！」


「え……！？嘘、そうだったの……！？」


ってかそりゃそうだよね……いきなり倒れられたらりうら困るよね……


うわぁ……めっちゃ色んな人に迷惑かけてそう。


「せやで。間に合ってよかったわ。」


「申し訳ない……あ、ごめんちょっとLINEを。」


スマホを取り出してりうらとのLINEを開いた。


うわ、結構通知溜まってる……ごめんよりうら。


「りうらと付き合っとるんやろ〜？なんか話無いん？」


初兎くんが横から画面を覗きこんでくる。


「うわぁ！なんかって……ないわけじゃない、けど……」


シンプルに話すのが恥ずかしいのですが……

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