Second life【YG】

37 ページ37

YG side


Aは俺の彼女だ。

付き合ってもうすぐ1年

同棲もしてる








でも、俺たちが付き合うきっかけってなんだったっけ？









ある日夢を見た


白くて何もない空間に俺と男が1人



そいつは言った





「あっ、どうも。僕神様です。」









YG「・・・は？」






なんだコイツ

ジョングクみたいにくりくりした目で顔を覗き込んでくるし







「君がユンギか。いやぁ、探すのに苦労したよ。」







自称神様はにっこり笑って

俺にこう言った







"可愛い彼女がいて羨ましいよ"

"彼女、Aって言うんだね"

"付き合ってもう1年か。同棲してるんだね。"

"彼女には甘々なんだよ、君。"

"彼女強いけど、弱いから"

"彼女のこと大切にしてあげて"






まるで暗示をかけるように。


ゆっくり、何度も何度も。






YG「俺、彼女いないんだけど？Aって誰だ？」




自称神様は笑うだけで、質問には答えない。

ひたすらさっきの言葉を繰り返すだけ





なんとも意味不明な夢









変な夢を見た朝


ピッピピッピ♪





アラーム音で目覚めると、隣には可愛い顔して寝ている彼女



あの夢何だったんだ


何で俺、彼女いないって言ったんだろう




Aを知らない俺が、夢の中にいた

でも、起きてる俺は知ってる






しっくりくるような、こないような？

どこか気持ち悪さが残っていたせいもあり、部屋を歩いて色々確認する



部屋のあちこちには写真やペアの小物、クローゼットに彼女の服





違和感は何もない



一体なんだろう




少し頭が痛い

グッと詰め込まれた何かを感じる
あの夢の暗示のように






彼女の存在をいつものように感じるが、いつもではない




でも勝手に体は動いて


"いつも通り"を行おうとする





YG「あ、そろそろ起こさないと。」


いつものように、俺が起こして






『ユンギ・・まだ寝る・・』


なかなか起きない彼女



いつものように、キスをして












寝ぼけたAが、泥棒だと思った俺に物を投げつけてきた以外は

ほんとにいつも通りの朝だった








なのに






彼女の言葉、行動、笑顔、全てが





新鮮だった










初恋のような



一目惚れのような








この胸の高鳴りはなんだ？




YG side 続く

38→←36

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す