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スタッフ「巻きますね」


『はい、お願いします』








グィ


グィ





気をつけの状態からぐるぐると
ロープに巻かれていく自分の体




『うっ』




ちょっと
キツくない?


思わず声が出た





そんなに締める?
腕にロープがめり込んでるし
青アザできるんじゃない?


そう思うけど
彼の近くにいられるなら

文句は言うまい












置かれた小さな椅子に座り、目隠しをされる

少し体をズラせば、バランスを崩して倒れてしまいそうなくらい小さくてボロい椅子




両足で踏ん張り監督の声を待つ







視覚をうばわれると他の感覚は鋭くなるとよくいうけど
本当だ

周りのスタッフさんの声や、ざわざわとした周りの騒音
美味しそうなさっきの麺の匂い


視覚以外のものが研ぎ澄まされる気がする











スッ



『っ!』




突然私の二の腕とロープの間に触れた
誰かの指先










見えなくたってわかる









この触れ方
ユンギの指だ










YG「監督。これ、イメージと少し違います。俺がやり直してもいいですか?」



好きにしちゃって、という監督の声に
すぐ私のロープを解き出したユンギ





グッと締められてた腕が緩むと
指先に血の気が戻る気がした










『あの、、』




もしかして
気づいてくれたの?







YG「腕の向きをこうして」



『はい』




脇を締めてたさっきより
手を少し内側へ向けられる

ロープはさっきの半分くらいの締め付けしかないのに
緩むこともなさそう
それに血も通っていて指先が痺れることもない







『ありがとうございます』小声







他スタッフさんに聞こえない程度の声でお礼を言ったが
彼は何も言わず作業を終えると定位置へついた








監督「よーい、アクション!!!」





悪役たちをバッサバッサとなぎ倒し
囚われの私を連れ出すユンギ





悪役たち「コラァ待てー!!!」





追いかけてくる人たちを避け、お金が入ったボストンバッグと私の手を引く彼の手はすごく暖かかった





YG「行くぞ!」




大きな手を握り返す









これが撮影じゃなければ
このまま手を繋いで逃げたかった

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設定タグ:BTS , SUGA , ユンギ   
作品ジャンル:恋愛
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ミンの甘露煮(プロフ) - 名などないさん» コメありがとうございます!楽しんでいただきよかったです🫶新しい作品書きかけてますので、またご覧いただければ幸いです☺️ (3月25日 20時) (レス) id: b88aa79b26 (このIDを非表示/違反報告)
名などない - 本当に面白いお話でした! (3月25日 20時) (レス) @page50 id: 2206d7c546 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミンの甘露煮 | 作成日時:2024年2月16日 20時

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