桜雨【YG】 (ページ23)

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本音1 ページ23

ピー♪

ガチャ

少しして彼は、向かいにあるコーヒーショップの紙袋を手に戻ってきた

瞬く間に部屋に広がるコーヒーのいい匂い

YG「ん。」

カップをスッと私に差し出してくれる

『えっ、あ、ありがと。いただきます。』

くれると思ってなくて慌てて受け取った

作業机のチェアに腰をおろしたユンギは、カップをもう一つ紙袋から取り出して口をつける

それを見て私もあったかいカップに口をつけた

ふぅー
ふぅー

ゴクッ

あ・・

これソイラテだ・・

"私牛乳苦手なの"

前に言ったこと、まだ覚えててくれてたんだ・・

ここにきてもなおユンギの優しさに触れる

こんな優しい彼を傷つけた自分が嫌になって
カップを見つめたまま下唇を噛んだ

YG「なぁ、さっき、"最後に"って言ったよな。」

『あ、うん・・』

"最後"

自分から言ったのに
ユンギから言われると悲しくなる

YG「じゃあ、これっきりだし、あの日・・のこと、話してもいいか？」

『・・うん』

悲しいけど
あの時聞けなかったことが直接聞けることは嬉しい

YG「俺は・・さ、

あの日Aが来てくれなくて、すごく嫌だった。」