桜雨【YG】 (ページ22)

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作業室ページ22

"風邪引くから"

ユンギはそう言って、
自分のジャケットを私に着せてくれた

表情は、相変わらず読み取れない

『ユンギ・・あの、、』

YG「作業室に、着替えがある。」

ユンギは、"拒否権はない"と言った感じで
停車していた黒のワンボックスに私を押し込み
自分も乗り込んだ

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作業室

数年ぶりに入ったユンギの作業室は、少し広い部屋に変わっていて、機材が前より増えていた

YG「これ。」

積み上がった本や楽譜の上に置かれた
大きなタオルと黒のスウェット上下

『ありがと・・』

徹夜作業用に家から持ってきたのだろう

手に取ると、ふわっと香るよく知った柔軟剤の匂いがした

YG「しばらく出てるから、着替えたらいい。部屋にカメラはついてない。」

"うん"

と言い終わる前にユンギは部屋から出て行った

やはり、許してはもらえないみたいだ

やっぱりな・・

でも、こんな私にも最後まで優しくしてくれるユンギに
感謝しないといけないな、そう思いながら着替えた