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雨予報 ページ19
『最後に、会いにきたよ』
"1993年植樹"
大きな木を見上げる
ポツ
ポツ
ポツ
『あれ、もう降ってきちゃった・・』
小さなピンクの花びらを濡らしていく雨
楽しそうにしていた人々は駆け足で去っていき
ガヤガヤとしていた辺りは雨の音しか聞こえなくなった
静かに降り始めた雨は
いつしかザァザァと地面を鳴らす
桜を濡らす雨は冷たいはずなのに
私の頬を伝わってゆく雫は何故か、彼のように優しい気がして
『・・っ』
色んな記憶が
色んな思いが
溢れ出して
どうかこのまま
降りやまないで
涙がかわくまではもう少し
この雨に打たれていたい
ごめんね・・一緒に来るって言ったのに
ごめんね・・あなたのこと、大切にしなくて
ごめんね・・失ってから気づくなんて
『ごめんねっ・・ユンギ・・っ』
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作者名：ミンの甘露煮
| 作成日時：2023年4月23日 13時
