バンタンのマンネは年齢詐称【YG】 (ページ6)

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母との思い出が詰まった部屋を引き払い、当分の間事務所に近いPDの家に居候することになった。(デビューが決まったのでバイトは全て辞めた。)

荷物は家具以外全て持ってきた。
広い家なので特に問題はないといってくれたし、母の写真はリビングに置いてもいいと言ってくれた。

めっちゃ良い人だ。

事務所が学費も面倒を見てくれると言うので、母との約束通り大学も続けられそう。

よくよく聞くと、パンPDは私のことを知っていたらしい。
正確には私の"声"だけど。

ガイドをいれた曲の一つを聞いたことがあるらしく、気に入っていたとの事だった。

だから海で私の声を聞いたとき、驚いたそうだ。

パンPDは不思議な人で、昔から知ってる親戚のおじさんみたいな、お母さんみたいな、なんとも言えない感じがして、素の自分でいられる。

もぐもぐと私の前でご飯を食べながら言う

パンPD「しっかり食べなさい。大っきくならないぞ。」

『もう十分大人だよ。』

パンPD「何言ってんだ。まだまだ子どもだよ！」

『ふっ』

パンPD「やー」

『なに？』

パンPD「A！お前笑うとなんでそんなに可愛いんだ？！」

『はぁ？』

パンPD「普段クールな癖に反則だぞ・・心臓止まるかと思ったw」

『何言ってんだかw』

イヒヒとお茶目に笑っているPD

PDのおかげで笑えることも増えた気がする。

そんなPDとの生活の中で与えられた課題がある。

毎日PDが指定する曲を歌詞を見ず、音を外さず3曲歌うこと。

ただそれだけ。

そして帰ってきたPDを前にそれを歌うだけ。

それだけで、1日三食ベッドとお小遣い付き

空いてる時間は何をしてもいい。
作曲しようと思い、PDに作曲用のPCを借りたいと言ったら喜んで貸してくれた。

あーずっとこんな生活したいw

そんな生活が2ヶ月経ったある日

ダイニングで課題レポートを書いていた私にPDが言った

パンPD「A」

『なに？』

パンPD「明日、事務所行くぞ。」

『わかった。』

パンPD「会わせたい奴がいる。」

『ふーん。』

何も気に留めていなかった

そういえば事務所って契約の時以来行ってないな。

Big Hitって他にどんなアーティストがいるんだろう？