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桃赤《嫉妬》 ページ21

りうらside



むふふ、…


落ち着くなぁ…


りうらの彼氏、ないくんと一緒に居ても落ち着くことは落ち着く


でも、こうやって喋ってくれることなんてないし…


まろは、こーゆーのをYouTubeにぽんってあげれちゃってるから


りうらは、ないくんから残業の連絡が入ったときは必ずまろのASMRを一人、ベッドの中で聞く


メンバーだし、ないくんも多分聞いてると思う((


普通ASMRっていうのは女性用だけど、りうらも聞いたっていいじゃん、


ほぼ、女性みたいなこといつもないくんにされてるんだから…


今日も、ないくんが残業ということでまろのYouTubeチャンネルを開く


ASMRのプレイリストに飛んで、再生する動画を選ぶ


最近聞けてなかったから、結構えchiなのを選ぶ


イヤホンを耳につけて、再生ボタンを押す


まろの声が聞こえる


ベッドに横になって、目を閉じる


ないくんが帰ってきても、ご飯はできてるし、お風呂は沸いてるし…


もしりうらが寝ちゃっても、多分スマホは見ないでしょ


なんてことを心の片隅で考えながらまろの声に耳を傾ける


久しぶりに聞く、まろの甘い声


思わず頬が緩む


すると、がちゃ、と扉の開く音が聞こえたかと思うと


な「りうら？なに聞いてるの？」


と、りうらの耳からイヤホンを取り自分の耳につけようとするないくんが


り「まっ、やめて、！」


りうらは、必死に叫んでないくんがイヤホンをつけないように頼む


な「なに？そんなにキレることなの？それなら、尚更聞かなきゃじゃん」


一瞬止めた手を再び動かして耳にイヤホンをつけるのが見えた


ないくんは、残業で疲れているのか喋るときに笑顔を一度も見せなかった


でも、りうらが帰ってきて早々に怒ったのがだめだったのかも


な「…ねぇ、りうら。これなに？」


ないくんは、イヤホンを耳につけるとすぐに問いかけてきた


り「、別になんでもいいでしょ？返して」


な「ねぇ、これなにって聞いてるんだけど答えろよ？」


ないくんが怒って、る…？


り「まろの動画…」


な「の？これ、ASMRだよね？」


り「うん、」


少し目が熱くなる


な「なんで？りうらの彼氏って俺じゃないの？俺じゃだめだった？」


り「りうらの彼氏はないくんだよ？別にメンバーの動画くらい見てもいいじゃん！」


ないくんは、にこっと微笑むと


な「ふーん、」


と、じりじりと近づいてきた

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