生きていることが。 ページ35
優吾side
あれから大我の中でどんな心境の変化があったのか、
あっさり気管切開に応じてくれてトントン拍子で手術日が決まった。
「大我、ほんとによかったのか…？」
大「けほ、ぅん…、いいんだ…。」
体の辛さゆえに投げやりになってしまったのかと考えたりもしたけど、幸せそうな顔をして頷く大我を見てそれは違うんだとわかった。
「そっか。術後最初は辛いだろうけど、リハビリすれば声も出せるようになるから。」
大「ぅん、がん、ばる。」
医者としての本当の見解は言えなかった。
気管切開後、リハビリをして声を出せるようになるのが先か、大我の心臓が限界を迎えるのが先かわからないだなんて、言えるはずがなかった。
でも大我は昔から頭が良いから、何となく察しているのかもしれない。
今も酸素マスクの下で必死に呼吸をする大我の苦しさが少しでも楽になるように、薄い胸をさすった。
* * *
「たいにぃ…？どこ、いくのぉ？？」
「ふふ、だぁいじょぉぶ。すぐ、もどるから、」
「兄貴…っ、」
「大我…っ！がんばれよ！」
「みんな、ありがとう…
大好き。」
最後に聞いた大我の声は、優しくて、でも力強かった。
この瞬間のことをたぶんもう二度と忘れないだろう。
終わり
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はーる(プロフ) - 泣いてしまいます、大切に大切に読ませて頂いてます。 (11月17日 21時) (
レス) id: 4dea00def9 (このIDを非表示/違反報告)
はーる(プロフ) - いつも楽しみに読ませて頂いてます。すいませんが、溢れるくらいの愛を。のパスワードを教えて頂けますか？ (7月29日 20時) (レス) id: 4dea00def9 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - mumumuさん» ありがとうございます🥲🥲そう言っていただけて本当に嬉しいです🙂 (6月24日 19時) (レス) id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - しいさん» わぁ、ありがとうございます🥲不定期にはなりますがまた少しずつ更新していきますので楽しみにしていて頂ければ幸いです。 (6月24日 19時) (レス) @page14 id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
mumumu(プロフ) - 続きを楽しみにしています! (6月23日 23時) (レス) id: d5f7c8f49d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛 | 作成日時：2023年4月23日 1時
