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｢それでは、貴方のこの先に光があらんことを｣
『うん！また来るからね！約束！』
｢ええ、約束です｣
最後に大きく手を振ってAはグルッペン達の乗る馬車へと乗り込んだ。
かたん、かたんとゆっくりと動き出す馬車の中でAはその姿が見えなくなるまで手を振り続けた。
そして完全に姿が見えなくなってから、少女は被っていた帽子を取り去り息を吐いた。
『何か言いたげな目だな』
馬車の中は椅子が向き合う形で作られている。
Aの前に座るトントンと鬱はAのことを不思議そうな目で見ていた。
無論、それはAの隣に座るグルッペンも同じだが。
ut｢Aちゃん、キャラちゃうくない？｣
tn｢せや、Aあんな話し方で来たんやな｣
『うるさいぞ。というかよく考えろ。お前達は私の生前を知っているからこその反応だが世間から見れば私はまだ10歳の子供だ。お前達の知っている10歳はこんな話し方か？』
３人は確かに、と納得する。
よく考えてみよう。
10歳の子供はまだ元気に外を走り回っている発育途中の子供なのにいきなり｢世話になった｣とか言い出したら驚きだ。
天才というよりホラー寄りになる。
そこにずっと考えていたように口を瞑っていたグルッペンが口を開いた。
gr｢何故シスターは引き取るという選択肢を出したときあんなに警戒していたんだ？普通孤児を引き取るとなった時は喜ばしいものだろう？｣
一瞬馬車の空気が固まる。
一瞬、ほんの一瞬だが彼らはその理由を理解したのだ。
それを決定的にするようにAは語り出す。
『…………良い奴ばかりじゃないのさ、世の中は。引き取ったあと平和に暮らせる子もいれば、ドレイのように扱われたり玩具として扱われることもある。シスターは人を見極めているんだよ』
人は平等じゃない。
光あるところに影があるように幸せがあれば不幸がある。
あの孤児院にいた子供たちだって今は笑っているものの心身的に深い傷を負っている。
『何だか湿っぽい雰囲気になってしまったな。もうすぐ昼だろう。全員に連絡してくれ、昼にしようじゃないか』
わざと明るく言ったAにあやかり3人とも口角を上げる。
何はともあれ彼らと少女は再会し、これから一緒に過ごしていくという幸せを手に入れたのだ。
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天笑くん(プロフ) - もう更新はなされないのでしょうか……。Twitterの垢などありましたら是非繋がりたいです……。 (2020年10月3日 4時) (
レス) id: 009e7901bd (このIDを非表示/違反報告)
つん - あああああ好きです (2020年3月11日 23時) (レス) id: cfb0800075 (このIDを非表示/違反報告)
まぁち - え、もうやばい… 惚れる… (2020年1月6日 21時) (レス) id: ba1aceb76e (このIDを非表示/違反報告)
パセリ(プロフ) - いおさん» 乙女ゲー…なるほど、その考えはありませんでした。検討してみます。コメントありがとうございます (2019年11月6日 6時) (レス) id: 1c07c807f8 (このIDを非表示/違反報告)
いお - 乙女ゲーパロがいいです！ (2019年11月5日 19時) (レス) id: 35fa5d69c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：@mimizu810 | 作成日時：2019年8月7日 2時
