甚爾は私の弟ですが【呪術廻戦】

『No.41』「涼風について」 ページ41

ーー


4時間かけて指定された場所に行った。

ついて辺りを見渡す。

神社…近くに湖、山に囲まれてるが意外と街。


「てか、姉貴はどこだよ
　呼び出しといていねぇのはナシだろ」


そう呟いて、境内を散策する。

人の気配…姉貴だ。


『あ、甚爾！
　遠い所悪かったね』

「悪かったねじゃねーよ、昨日の今日で何でまた
　姉貴の元に来なきゃならねぇんだよ
　ガキ共も俺も楽しみにしてた土産を出せ」

『なんて事を言うんだ、ここは神前だよ？』

「ついにボケたか？」


不毛な会話を途中に挟んだので、要約すると。

任務がここの近くであって、
目印になる神社を待ち合わせ場所にしたのは良いが、
来るのがあまりにも遅く、
お昼時だった為昼飯をのうのうと食っていたと。

そういう事らしい。


「で、俺は貰ったらとっとと帰りてぇんだけど」

『えっ！？
　折角だからお蕎麦買ってこうよ』

「はぁ？」

『ついて来ないなら返さないから』


そういうの、脅迫ってんだぞ。

姉貴は一応高専所属の術師、なのでここ(任務地)には
補助監督に送迎をして貰うことが多い。

今回もその典型的な例だったらしい。

そいつ(補助監督)の運転する車の元へ向かった。

『涼風(すずかぜ)くん、途中でお蕎麦屋さんに寄ってもらえる？
　生麺をお土産で持って行きたいんだけど』

「分かりました、今から向かいますね！」

『あ、この子は補助監の涼風至(いたる)くん』

「初めまして甚爾さん！ Aさんを下さい！」


とんでもねぇ奴だった。

俺の名前も把握してるし、何なんだ。

ストーカー？ 新手のスキンシップか？

マニアックなファンもいるもんだな。


「…考え直せ」

『私に問題があるみたいに言わないで
　彼、いつもあの調子だから気にしたら負けよ』

「いつもって、何回もやってんのかよ」

「今ので通算87回目でした、全敗です！」

「逆に清々しいな」

『その清々しさをかったのよ』


その後蕎麦屋につき無事土産(俺らの分含む)も買い
そのまま家に送ってもらった。


ーー

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