『No.38』「盆踊について」 ページ38
ーー
「……」
家に帰って来た。
京都から家までは距離が大分あるので
帰るのがこんな時間になってしまった。
といっても、まだ10時。
だがガキ共は寝てるだろ、起こしちゃ悪りぃ。
…いや、そんなのはどうでも良いがな。
「おかえりなさい！」
「父さんか」
と、津美紀と恵が出迎えた。
ったく、
「…まだ起きてたのかよ」
「明日までに提出しなきゃいけないのがあって
それに親の同意書が必要なんだよ」
「ふーん
アイツにしてもらえば良かったのに」
「お母さん、ここ最近帰って来ないから」
「ふーん
で、何の書類だ？ 読むから貸せ」
「はい」
盆踊大会実施のお知らせ…？
夕方から夜にかけてやるから、
行く人は同意書を提出しろと。
ざっくり言うとこんな感じの内容だった。
「去年こんなんあったか…？
お前ら、行きてーの？」
「行きたい！」
「俺は別に…」
「え！？ さっきまで行きたいって言ってたのに？
そもそも待とうって言い出したのは…」
「別に何でも良いだろ！」
へぇ、恵が言い出したのか。
最近こいつら、妙に俺に懐いてるよな。
「楽しんで来いよ
児童氏名と保護者氏名と電話番号とサインか
はんこ取ってこい」
「そこ、置いてあるから」
「気が利くじゃねーか」
津美紀の分と恵の分、計2枚に同じ事を書いた。
にしても、こんな一々確認なんて取るのな。
ご苦労なこった。
そんで、切り取って渡す。
「ほらよ」
「ありがとう！」
「早くしまうぞ」
「それにしても、お父さんが書いてくれて良かったー
低学年の私達は、必ず大人の人と一緒に
行かなきゃダメだからさ」
「ん？」
「え？」
「最後まで読まなかったのか？」
「俺は一緒に行くとは言ってねぇぞ」
「恵、紙は死守だからね！」
「わかってる」
「紙を返せ！」
この後下の階に住んでる人と隣に住んでる人から
苦情が来たのは言うまでもないだろう。
夜にドタバタしてたんだからそりゃそうだろ。
そうして俺は不本意ながら、
盆踊り大会に同伴者として行く事になった。
ーー
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彩音(プロフ) - ツバメさん» ツバメさん、ありがとうございます！ 続編はただ今作成中となっております ある程度軸が固まって来たら後悔する予定です 続編が出た時はよろしくお願いします！ (2022年1月15日 15時) (
レス) id: 328026f71e (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 続編＝更新期待してます頑張って下さい (2022年1月4日 0時) (レス) @page1 id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - ツバメさん» ツバメさん、ありがとうございます！ お褒めの言葉をいただき、私も凄く嬉しいです！ 仰った内容に完全に沿う形になるかは分かりませんが、私なりの続編を作成しようと考えています 年は変わると思いますが、続編が出た時はよろしくお願いします！ (2021年11月26日 17時) (レス) id: 328026f71e (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 凄く面白いし甚爾生存で嬉しいです 一部の家族でほのぼのありきでこのまま完結では無くこの続き甚爾が特別講師として高専にいてお姉さんと成長した恵達とサシス組含めて色んな人との絡みや関わりを持てた物を見たいと思ってしまうのですが？… (2021年11月26日 0時) (レス) @page50 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
彩音(プロフ) - 極楽蝶＊さん» 極楽蝶＊さん、ありがとうございます！ 面白いと言って頂けてとても嬉しいです！ そうなんです、そのシリーズが大好きで…度々入れています 気付いて貰えて良かったです！ (2021年9月22日 22時) (レス) id: b85aa9bf64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩音 | 作成日時：2021年9月1日 21時
