甚爾は私の弟ですが【呪術廻戦】

『No.32』「推理について」 ページ32

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現御当主様から厄介払いをされ
暇を潰す為に昼寝でもしようかと思ってた。

待ってられるかよ。

ふらーっと歩いて日当たりの良い縁側を見つけた。

よし、ここで寝よう。


「こんなとこに…
　あれ、もしかして甚爾くん？」

「……。」


狸寝入り、これで大抵の女は騙せる。

声から察するに男だろうが、
男の名前を覚えんのは苦手なんだよ。


「なぁ、甚爾くんやろ
　寝てへんで早く起きや」


めんどくせぇ。

大坂弁か何かで話す知り合いいねぇーし。

見るのも言うのも出来ない代わりに
名前を推理する事にした。


「甚爾くんが出てってから俺、頑張ったんよ
　体術だって大人… 躯倶留隊なら余裕やし
　1級への推薦も来とるんや
　な！頑張ったやろ！」


1級への推薦って事は、血縁者か？

チッ。

これじゃ誰だか推測のしようがねぇじゃねぇか。


「んで、何しに来たん？
　俺的には、もう2度と会えんかと思った甚爾くんが
　何しに来ようと別にえぇけど、
　次期当主として把握しておかない訳には
　いかんからな」


次期当主って事は、直毘人の息子か…？

確か息子めっちゃいるし、だからといって
1人も覚えてねぇんだよな。


「帰って来るの知っとったんやったら
　Aちゃんも、親父も
　教えてくれたら良かったのになぁ。」


うげぇ、マジかよ。

姉貴をちゃん付けで呼んでる奴とか初めて見た。

にしても、こいつしつこいな。

誰だよ結局。


「そうや、思い出したで甚爾くん
　来ないだ…言うても数年前やったかな？
　扇のオジサンとこに双子の女子が生まれてなぁ
　真希ちゃと真依ちゃん言うんやけど
　双子は凶兆やからな、これからが楽しみや」


ゲスい。

これからってどんな考えだよ。

まぁそんな奴等の巣窟なのがここ(禪院家)何だけどな。

んで、この五月蝿いゲスは結局誰だ。


「まぁ、使えんカス共やったら
　雑用としてこき使うまでやな
　3歩後ろを歩かれん女は背中刺されて死んだらええ
　甚爾くんもそう思わへん？」


もうこれ以上こいつの戯言は聞いていたくなかった。

こいつ…こうなったら誰だかなんてもうどうでも良い
更に言えば誰かなんて関係ねぇ。

どっかの真っ赤な最強みてぇに出会い頭に
ぶん殴っても良かったが、流石にそこまでじゃねぇ。

他にも何か喋ってたが全て聞き流して姉貴を待った。


ーー

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