甚爾は私の弟ですが【呪術廻戦】

『No.27』「我家について」 ページ27

ーー


した。

普通に、した。

何か別の用事とか、
あいつら(星漿体達)の事とかやってからかと
思ってたんだが…。

普通に直帰したよな、家に。

やっぱわかんねぇな、血が繋がってるのに。


『津美紀ちゃーん！
　恵くーん！』

「いねぇぞ」

『え、いない人の名前を叫んだ私って…？』


靴見れば普通に分かるだろ、洞察力皆無なのか？

まぁこの時間に家にいないとなると、
遊びに出かけたのだろう。

特にあいつらに関しては知らないが。


「ほんと、バカなやつ」

『はぁ！？
　これでも甚爾より年上なんで、バカだとしても！』

「おい、近所迷惑やめろ」

『甚爾には言われたくないかな
　そうか、いないのか2人…』


大分ショック受けてるな…。

こんな姉貴を見るのは久し振りで、
懐かしいと言うか、何というか。


『帰ってくる時間までここに居たい』

「居れば良いだろ」

『疑いたい、その優しさ』

「なんで守りたい、その笑顔のノリなんだよ」

『チケットもう取っちゃったんだよね』

「無視かよって、流石手が早い」

『語弊を招く言い方しないでくれます？』


あーあ、せっかく会えると思ったのに…と言いながら
リビングで大の字になる姉貴。

あの家に帰るのは正直言って気が乗らねぇ。

俺の事を待ってるとか言う奴の話も、
俺を連れ帰る為の口実に決まっている。


『甚爾、直毘人さんと会えって言われたら
　会ってくれる？』

「嫌だね」

『あ、風の噂で聞いたんだけど
　…恵くんを禪院家(うち)に売るつもりなの？』

「何でお前がそれ知ってんだよ」

『風の噂と言う名の買収』

「ヤベェな姉貴(こいつ)
　てか、買収される様な奴じゃねーだろ」

『大丈夫だったよー
　アニメ関連の物なら釣れる』

「…嘘だな」

『あ、バレた？』


ーー

「No.28」『車内について』→←『No.26』「親権について」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す