少食 ページ17
その頃、楓は夕食に混ざらず、
星空の見える展覧室(文アニ参照)で1人本を読んでいた。
「混ざらないのか？」
楓
「！」
竜…。
その部屋の扉の前に、竜が居た。
楓
「夕食は？」
竜「ちゃんととったよ。瑛斗がべろんべろんに酔って大変だったけどな」
瑛斗
『瑛斗だって頑張ってんだよぉ〜(※酔ってます)』
太宰
『分かるぅ〜。俺だって頑張ってんのにさぁ〜(※酔ってます)』
瑛斗
『そーなんだよぉ〜。瑛斗だって前向きに頑張ってんのにさぁ、
ペンが逆方向に走らせてくるのぉ〜。…でもどっちも瑛斗なんだもんねぇ〜。(※酔ってます)』
太宰
『ほんとだよまったくぅ〜。(※酔ってます)』
竜「ちゃんとお互い保護者が連れてったけどな」
織田作
『ほら太宰クン行くで』
葵
『はいはい酔い覚まそうね、瑛斗お兄ちゃん』
『『う〜。』』
楓
「…まったく、変わらないな」
クスっと、楓が笑った。
竜「ああ。本当に、変わらない。」
竜もまた、クスッと笑った。
竜「でも楓さん。アンタも食事、とらなくていいのか？」
楓
「ああ、もう今日の出来事だけでお腹いっぱいだよ」
そうやって、2人は笑った。
桜「…やっぱり、楓姉さんは部屋に居たか。夕食のおかずを持ってきたからさ、食べなよ。」
すると桜が夕食を乗せたトレーを持って、部屋に入って来ました。
楓
「…今日の出来事でお腹いっぱいだって」
竜「でも何か食べたわけじゃあないんだろ？」
桜「そうだよ。大体楓姉さん少食派なんだから。だからこそ食べないといけないんだよ。」
年下2人に言われ、楓はしばらく黙り込んでいた。が…
楓
「…わかったって。食べるから。」
そう溜息をつきながら苦笑し、桜が持っていたトレーを受けっとった。
夕食は白いご飯と野菜たっぷりの味噌汁たくあん、サンマの塩焼きでした。
楓
「…うげ、たくあん…サンマの塩焼きぃ……」
桜「あれ？楓姉さん、サンマの塩焼きは嫌いだったけ？？」
首を傾げる桜に楓は答えた。
楓
「いや、大好物なんだけどな、和食…」
桜「？」
竜「なんか「例のアレ」以来、好きっちゃ好きだけどあまり食べないんだよ楓さん。」
桜「あぁ…。アレは鉦は関係ないんだっけ？」
竜
「ああ。どっちかって言うと関係があるのは…」
楓
「…ま、まあ大丈夫だ。今世はきっと、…な？」
楓が尋ねるように言葉をこぼすと、
竜「…(ﾌ､)そうだな」
桜「凛姉さんもいるしね！」
今世は大丈夫。だって…
きっと桃華と蘭が来てくれるから。
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