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その日から、学校がつまらなくなってきた。勿論休んだりしたら後々授業に付いて行けなくなるから休んだりできない。深々と溜め息を吐きながらも登校する。
今日も今日とて、朝早く登校。教室のドアを開けると、佐々木さん達は居なかった。その代わり……。
「ん……? あぁ、天城か。おはよう」
……会長さん事、浅野君が席にいた。思わぬ人物に驚きの眼差しを向けると首を傾げる浅野君。
「どうした? そんなとこで立ってないで席に着いたらどうだ」
「い、いえ、あの……浅野君が朝早く教室に居るの珍しいなって……」
最近話してなかった所為か、私の視線はあらぬ方向に向いてしまう。浅野君に何度も注意されたが未だに直ってなかった。
「登校時間は然程変わってない筈だが……。あぁ、何時もならこの時間帯は生徒会室か」
浅野君は一人で納得し、君は何時もこの時間に登校するのか? と私に話題を振った。私は頷いて捕捉する。
「朝早くの方が、勉強も捗るので……」
「関心だな」
「ありがとうございます」
席に着き、荷物をまとめ、1時限目の準備をしていると、対してやることもないのか、浅野君が振り返る。赤羽君と違って、彼の席は私の真ん前。
「テストは大丈夫そうか?」
「……国語とか古典はそれなりに……。ただ……」
「ただ?」
「ぶ、物理とか生物が危ないかなぁって……」
私が困った様に笑うとそうか。と小さく呟く浅野君。前を向き直ったかと思いきや、再び姿勢を変えてこっちに向き直した。
「わからないとこ、どこだ?」
「え……?」
「教えてやると言ってるんだ。さっさと教科書を準備しろ」
ぶっきらぼうな物言いだけど、浅野君は既にペンを握っている。何だか断るのも難しそうだった為、私は慌てて物理の教科書を取り出した。
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サヤ - 41の 勝手にヤキモチを焼くって 勝手にヤキモチを妬くじゃ無いかな? (2017年3月26日 23時) (レス) id: fd9cf3b3b1 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - いちご しばらく無浮上さん» 折角自分が作る子ですからね^^わざわざ二枚もありがとうございます!!!(スマホ目の前に拝む奴) いえいえ!沢山のコメントありがとうございます!(あ、やっぱりあの時のいちご様だった……。確信持てず言い出せなくてすみませんッ)私こそ楽しかったです!! (2017年3月26日 16時) (レス) id: dcc347a630 (このIDを非表示/違反報告)
いちご しばらく無浮上(プロフ) - 葵さん» 最後になりましたが、連没すみません。これからも応援し続けます!!また話せて嬉しかったです、さようなら|壁|・ω・`)ノシ (2017年3月26日 16時) (携帯から) (レス) id: e0d0c50734 (このIDを非表示/違反報告)
いちご しばらく無浮上(プロフ) - 葵さん» 化工無→ http://uranai.nosv.org/img/user/data/7/e/e/7ee37ebb6942c17b01183286e29d4db3.jpg 化工有→ http://uranai.nosv.org/img/user/data/2/b/f/2bf2b87529754c23cf0c7a78f5b47339.jpg になります。 (2017年3月26日 16時) (携帯から) (レス) id: e0d0c50734 (このIDを非表示/違反報告)
いちご しばらく無浮上(プロフ) - 葵さん» 解ります!やっぱり、例えその場だけだろうと名前って大事ですよね。 えっ!拝んで頂けるんですか!?そんな対した絵では無いのですが…(汗 でも嬉しいので貼り付けます(( (2017年3月26日 16時) (携帯から) (レス) id: e0d0c50734 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2016年10月26日 1時