一般人(俺)と魔法と超能力と (ページ1)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:2,930 hit

第零章　ー俺はーページ1

物心ついた頃から、竹刀を握っていた。

理由は俺ん家に道場があったからだ。

全てが和風。部屋も台所も、ましてやトイレまで。

『田舎だからしょうがない』

そんな言葉で済ませてしまいそうだが、ここは一応東京だ。

都心ではないが、東京なんだ。

勿論、23区には入ってないし、市でもない。

っとまぁ、住んでるところの説明は終わりにして、俺は相澤A。

条三中3年2組。主席番号一番。部活は帰宅部。

[物心ついた頃から竹刀を握っていた]とは言ったが、剣道部に所属しているわけではない。

いや、この言い方だと誤解を生むな。

最初、つまり一年の初めは剣道部所属という肩書を持っていた。

だが、レベルが低すぎて自主退部。
特に入りたい部もなかったので、そのまま帰宅部行きだ。

腕は鈍らなかった。
なぜなら、毎日素振りを朝に200回、夕方に300回。

そして、たまに、父さんやじいちゃんが相手をしてくれるので、技にキレはかかる。

でも、目で盗めとはよく言ったものだ。
全く盗めやしねぇ。

やっぱ、年の功ってやつなのか？

そんな俺も、今年は中学三年。つまり、"受験生"だ。

夏休みが過ぎた今、推薦を受けた奴はそこに行き、将来の夢が決まってる奴は、希望校に受かるため、必死に勉強中。

特に決まってもいない俺みたいな奴らは、大体が条三高に流れるだろう。

そんなふうに思っていた、あの手紙を見つけるまでは____