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続々 ページ23

「…?」


『…酷いこと、されてて、それを見過ごせなんて、私には出来ないわ…。』


さっきよりも小さな声で言われたその言葉に夏油は少し驚いた。


「…君なら、どんな人のことも助けるべきだって言うと思ってたんだけど…びっくりだよ。」


『えぇっ!?私だって人間だもの…意地悪をされて黙っててなんて言えないわ!』


そう言うと、甘露寺はベンチから下りて夏油に話しかける。


『私、これから家族とお出かけに行くの!
…ごめんなさいね、だから先に帰っちゃうけど…夏油さんは、あんまり溜め込みすぎちゃ駄目よ!』


「…そうだね。うん、分かった、ありがとう。」


どこかスッキリしたような顔をした夏油は、ふわりと笑い、甘露寺に手を振った。


どれだけの時間が経っただろう。


甘露寺は中学生になり、夏油は教師になるための勉強を始めことによって、二人が揃うことがなかなか出来なくなっていたある日


夏油は望みは薄いものの、あの公園のベンチにむかった時、フードを被った女の子がめそめそと泣いているのを見つけた。


「…A?」


声をかけるとばっと顔を上げた。


『う、うぅぅぅ…っ!げ、夏油さああんっ!』


「ど、どうしたの!?」


そう、この時期に甘露寺の髪色が変化したのだ。


『もう無理よ!!私は頑張ってたけど、もう…っ!』メソメソ


夏油に変色した髪を見せながら泣く甘露寺


『…何度か黒染めしたの、したんだけど…』


黒くくすんだ髪色は、やはり風変わりな色に戻ってしまっていた。


「…その髪色」


『うぅ…。やっぱり変よね…毎日皆にも言われてるもの…。』


甘露寺の瞳からとめどなく流れる涙を指で拭って頭を撫でた。


「私は素敵だと思うよ。その髪色」


『…え?』


甘露寺は目を見開いてゆっくり夏油を見上げた。


「暫く会えてなかったから、誰にも相談できなくて溜め込んでたんだね。
でもそんなに気にしないでもいいんじゃないかな?君のことを認めてくれる人を探してみれば、以外と近くにいるかもよ。」


『いがいと…ちかく…に?』グスグス


「そう。近くにね。」


甘露寺は退紅色の髪の男の子を思い浮かべていた。


彼は髪色が変色してしまった甘露寺の為にわざわざ髪を染めてくれたのだ。


しかも、甘露寺の好んでいたピンクに近い色。男の子なら嫌がりそうな髪色。


クラスの人に笑われても断固としてやめなかったし「皆が甘露寺の髪色を直せって言うのやめたら俺も辞めるよ」とさえ言ったのだ。

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sou(プロフ) - 夏油さんが闇落ちしていない世界観!!とっても幸せです!そして蜜璃ちゃんとの双子っていう設定がもう勝利すぎて可愛いです!!♡ (2022年1月29日 19時) (レス) id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
イナアレオリ - 良かった傑様闇落ちしてなくって安心しました神様仏様ありがとうございます (2021年7月11日 15時) (レス) id: f4313b7def (このIDを非表示/違反報告)
蝶華 - とても面白かったです 更新楽しみに待ってます! (2021年4月14日 5時) (レス) id: 68aa4e53df (このIDを非表示/違反報告)
豆腐 - ちょっとずつで、いいので更新頑張ってください。私はずっとあなたの更新待ってますから。体にも気をつけて頑張ってください。(・∀~)♭ (2021年4月4日 12時) (レス) id: c3188baa62 (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロベビー(プロフ) - ラッキーさん» わあい!!嬉しいです!!これはご期待にそわなければ!!!!(必死) (2021年3月4日 20時) (レス) id: 875c9450d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マシュマロベビー | 作成日時:2020年12月11日 21時

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