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番外編 (夏油と甘露寺の出会い) ページ21

『んー♡このアイス、とってもおいしいわっ!』


じわじわと焼けるような暑さの中、甘露寺は袋いっぱいに買ったアイスクリームを食べながら帰る


『…?』


いつも通り過ぎる公園の前で足を止めた


そこにはベンチで項垂れている真っ黒な服を着た青年がいたからだった。


この暑さもあり、甘露寺は青年が熱中症か何かなのかと思い、焦って駆け寄った。


『も、もしもし?だいじょうぶですか!?』


甘露寺は小さい子特有の舌足らずな言葉で必死に声をかけた。


「ん?君は…?」


青年はふっと顔を上げ、不思議そうに顔を傾げた


『あぅ!ご、ごめんなさい!ぐあいがわるいのかなって!!』


「嗚呼、大丈夫だよ。心配かけてごめんね」


青年は微笑んで甘露寺の頭を撫でた。


甘露寺はその笑顔を凄く昔に見た様な気がした。


とても優しくて美しい女性。


甘露寺よりも上背はなかったが器が大きく、おおらかな性格でよく微笑んで甘露寺と双子の姉の話を聞いてくれていた、のだが。


何時も無理して笑っていた事だけを覚えている。確かに顔は微笑んでいた、しかしその瞳には途絶えることなく怒りと憎悪が燃えていた。


その瞳に、よく似ている。


『おとなりいいですか?』


「ん?うん。勿論いいよ」


『よいしょ…』


小さな体を目いっぱい動かしベンチに座り、袋の中からアイスを取り出して青年に差し出す。


『はいどうぞ!』


「え?いいのかい?君が買ったんだろ?」


『まだいっぱいあるの!だからだいじょうぶよ!』ニパァッ


「…!ありがとう…」


それから二人は静かにアイスを食べ始めた。


暫くして、一つ食べ終わった甘露寺が口を開く


『おにいさんは、なにかなやみごとがあるの?』


「え?」


本日何本目か分からないアイスを取り出しながら青年に問いかけた。


『わたし、あんまりむずかしいことはわからないけれど…おにいさんがなやんでることだけはわかるわ!』(。・н・。)パクッ


「…!どうして?」


『どうしてかしら…?でも、おにいさんのめをみて、あ!なやんでるんだわ!っておもったの!
あったばかりではなしにくいかもしれないけど…はなしたらすこしはらくになったりするからはなしてみてほしいわ!』


子供とは思えない言葉に青年は驚き思わず目を見張った。


『あ!わたしかんろじ!甘露寺Aっていいます!』


「…私は夏油傑。
君の言う通り悩んでるんだよ。
だから君に少しだけ、少しだけ相談しても構わないかい?」

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sou(プロフ) - 夏油さんが闇落ちしていない世界観!!とっても幸せです!そして蜜璃ちゃんとの双子っていう設定がもう勝利すぎて可愛いです!!♡ (2022年1月29日 19時) (レス) id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
イナアレオリ - 良かった傑様闇落ちしてなくって安心しました神様仏様ありがとうございます (2021年7月11日 15時) (レス) id: f4313b7def (このIDを非表示/違反報告)
蝶華 - とても面白かったです 更新楽しみに待ってます! (2021年4月14日 5時) (レス) id: 68aa4e53df (このIDを非表示/違反報告)
豆腐 - ちょっとずつで、いいので更新頑張ってください。私はずっとあなたの更新待ってますから。体にも気をつけて頑張ってください。(・∀~)♭ (2021年4月4日 12時) (レス) id: c3188baa62 (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロベビー(プロフ) - ラッキーさん» わあい!!嬉しいです!!これはご期待にそわなければ!!!!(必死) (2021年3月4日 20時) (レス) id: 875c9450d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マシュマロベビー | 作成日時:2020年12月11日 21時

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