長い間の戦い ページ6
Aはそれだけ言うと本当にうんともすんとも言わなくなった。
そしてしのぶは、Aの言葉にハッとすると一礼して牢屋を出た。
A「もう殴られるのはこりごりだが...それとも斬るか?」
モブ柱1「お望み通り両方でどうだ?」
A「望んでない。沸いてるのか?」
モブ柱2「炎柱に音柱を筆頭に隊律違反をしてるものがいるとお館様に申し出るぞ?」
A「あいつらはあんなに心が真っ直ぐなのに何故同じ人間でここまで腐ったやつがいるのか理解に苦しむ」
モブ柱1「よく言う。お前みたいな弱い鬼が鬼舞辻のお気に入りなんて、案外程度が知れたものだな。鬼舞辻もっ!?」
しのぶと入れ違いで入ってきた柱2人。Aを煽ると...
A「両腕もらうよ?あと...そのうるさい口ももらっておこうか」
枷を引きちぎったAの鋭い爪でモブ柱1は腕を2本もがれる。
モブ柱2「お、お前!こんな事をしてただで済むと!!」
そんな悪役がよく吐きそうな言葉をはけば...
A「ねぇ、どこで知ったの?私があの方のお気に入りだって。そんな情報、お館様しか知らないはずだけど?」
そう真っ黒な笑みで笑った。
A「私、瀕死でなければ治癒もできるの。夕刻まで時間はたっぷりあるから...楽しめそう」
そういったAの瞳を2人は二度と忘れない。
瞳に光るその文字は、上弦 零だったという。
その後牢屋からは、けたたましい汚い声の叫びが夕刻まで響いたそうだ。
煉獄や天元が牢屋に来たときにはビクビクと震える2人の柱と返り血まみれになったAの姿。
その時初めて煉獄と天元は、Aの...上弦ノ零の恐ろしさを目の当たりにした。
そしてすぐにその柱2人は鬼殺隊を去ったそうだ。
それから、Aは自分に暴力を振るっていた柱を次々と同じ目に合わせ刀もまともに握れないような隊士に仕上げ、辞めさせた。
ただ暴力を振るっていたことが問題ではない。
これはAの任務。
鬼と繋がりがあったもの、守るべき人間を気分で殺したりするなど柱として、あるいは人として落ちたものを消した。
もちろん、お館様の命令で...
そして...
お館様「長い間、おかしな任務を任せてしまってすまなかったね」
A「別に。組織は、影から支える人間がいなければ上手く成り立ちませんよ。それに、あの役は鬼である私が適任だった」
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ZERO(プロフ) - めっちゃこの作品好きです!これからも頑張ってください! (2020年12月29日 18時) (レス) id: 1263adbeae (このIDを非表示/違反報告)
たんこぶ - ああぁぁ…この作品ドストライクすぎてヤバイ…好き…高評価一回じゃ足りない…! (2019年9月1日 1時) (レス) id: abf8cccd28 (このIDを非表示/違反報告)
夜小雨(プロフ) - いえいえ!こんな素晴らしい作品を読めるなんて私は幸せ者です!応援しています! (2019年8月20日 19時) (レス) id: 7c173ad1c5 (このIDを非表示/違反報告)
夜小雨(プロフ) - 初コメ失礼します!すごく面白くて好きです!これからも頑張ってください! (2019年8月20日 17時) (レス) id: 7c173ad1c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2019年8月19日 13時