シスコンではなく姉想い【禪院 直哉】

良い子（？） ページ30

Aside

直哉「え、ちょ、まっ、え？え？」

任務があるため昨日着ていた服をもう一度着直していたところ、ベットで寝ていた直哉が起きた。

直哉「俺、自首してくるわ...これは犯罪や...」

自分の格好と私のシャツから見える赤い点を見て状況を理解したらしい。そう言うと頭を抱えてブツブツなにか言い出した。

直哉「いや、てか自首より先にやる事あるやん。Aごめん！ほんま、したかったっちゃしたかったけど、無理やりするつもりは本当になかった...って言い訳してる場合やない！とにかく、ごめん！！」

直哉の土下座は初めて見たな...
そんなのんきな事を考えている私も私だ。

A「そんな事より、婚姻届出しに行かないのか？」

そう言えば直哉が鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしていた。

直哉「怒ってへんの？」

A「姉さんって呼んでいちいち煽ってくるのは嫌だったな」

直哉「やっぱり自首してくる。何やっとるんや俺...」

やっちまった...というような真っ青な顔でそう言う直哉。
何はともあれ良い子(？)に育ったという事だろう。

A「酒は程々に。普段は自分である程度飲む量調節しているのに、昨日はどうした」

今まで、寝てしまうほど酒を飲んだ直哉を見た事がなかった。
珍しいなとは思った。

直哉「どんちゃん騒ぎしてる中、婚姻届書いてるA見ながら酒呑んでたら気づいた時には手遅れやった。Aが可愛過ぎるのと俺を幸せにし過ぎるのが悪い...と総合的にAが悪い」

A「言っている意味がよく分からないんだが。任務行ってくる」

直哉「え？まってや、さっき一緒に出しに行かんの？って聞いたのに置いていくん！？」

A「服着替えないし、行かないということではないのか？」

直哉「行く！ついでに早う任務終わらせたいから俺も任務付いてく！」

A「仕事は？」

直哉「死ぬほど溜まった有給使う」

なるほど。忙し過ぎて使うに使えない有給か。

直哉「市役所行ったら婚姻届受取拒否されたらどないしよ」

A「アホな事言ってないで早く行くぞ...6時には出るはずだったのにもう10時回ってる...」

こうして私達は任務に向かったのであった...

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