伝える事が許されるなら ページ21
悟side
A「直哉、急にどうかしたのか?」
それは突然だった。
直哉「なんでもや。やっぱり当主の座が惜しくなったし家帰るわ」
どう考えたって嘘に決まってる。
直哉が当主の座が惜しいからって帰るなんて...
A「直哉、」
直哉「一生のお願いや。何も言わんで聞いてほしい」
周りは見守るように直哉を見てる。
A「分かった。教師はどうするんだ?」
直哉「続けるに決まってる。俺がおらんと泣きそうなしょうがない生徒がおるんや」
凛華「直哉先生!!」
そうか、直哉は...
ゴツッ
直哉「泣かせたら呪い殺したる」
痛い。
直哉から拳骨を食らったのは初めてだった。
悟「ねぇ、A」
ずっと好きだった。
でも、直哉の気持ちは知ってたし、
子供を持った理由も僕の自分勝手だった。
だから、もし結婚しよう。
そう言って断られたら、拒絶されたら、
どうしよう。
凛華もいるのに、今更結婚なんて言われてAが困らないか、なんて意気地のない事を考えてた。
家云々は言い訳に過ぎなかった。
でも、
A「どうかしたのか?」
何年経っても変わらないAが、
むしろ、愛おしさばかりが募った想いを今、
Aに伝える事が許されるなら。
悟「僕と呪いを育んでほしい。愛という僕達を包む呪いを。だから...」
そこまで言うとAが先に口を開いた。
A「じゃあ、私と結婚しないか?悟」
本当に、何年経ってもAには叶わない。
何年経っても僕は君を愛してる。
カッコつけようとしたってダメだね。
悟「それ、僕も同じ事考えてた。結婚しよっか」
僕がそういえばクラッカーがあちこちで鳴った。
直哉「なーにが結婚しよっかや!どついたるわ!凛華いくで!」
凛華「クソ親父は地面とキスでもしててください」
ゴツッ
夜蛾「まったく、結婚するのに何年かけるつもりだ悟!」
傑「本当、長かったね...」
硝子「そろそろ我慢の限界で酒の瓶で殴り殺すところだった」
津美紀「おめでとうございます!Aさんお幸せに!」
恵「カッコつけようとして先に言われたのは恥ずかし過ぎてもう出てこれないだろ家から」
野薔薇「いや、前の呪い愛よりはマシ?」
悠仁「なんか聞いてるとこっちも熱くなるよな!」
甚爾「いや、なんねぇだろ」
健人「まったく。アナタは前も言ったように順序が逆なんですよ...」
雄「それでも幸せならありですよ!」
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金平糖 - 五条オチ完結おめでとうございます!最初から拝見させてもらっていたので、夢主ちゃんが幸せになってくれて良かったです!夏油オチ後に夢主愛されエンドか、直哉エンドが見たいです...!これからも応援しています!! (2022年2月21日 0時) (レス) @page22 id: d9f31616d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2022年2月19日 2時