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"俺"と先生 ページ19

凛華side

私は、恵まれた子供だった。
産まれてからずっと、父さんや母さんからはもちろん。
父さんや母さんがいない時は他の人からたくさん愛情をもらった。

でも、直哉さんだけは甘やかすだけじゃない。
本気で私と向き合ってくれた。
他の人が向き合ってくれなかったとかそういう訳ではない。

礼儀作法はできて当たり前、
勉強は人並み以上にできることが当たり前、
運動はできて当たり前、
術式は使いこなせて当たり前、

周りの人はそこまでは言わなかった。
でも、直哉さんは教えてくれた。

母さんも父さんも特級術師。
私の周りにいる人たちもみんなこれからを背負って戦う努力家達だって。
どんな優れた目があったって、
どんな優れた術式があったって、
どれだけ血が良くたって、
例え男であっても、
努力をしない私に、私自身の本当の価値は見いだせないと教えてくれた。

言い方はきつかったと思う。
体術の稽古や術式を使った稽古でも全力で向かってきてくれた。

私の幼い頃からの目標は、ずっと直哉さんだった。
いつか勝ちたい!
それを目標に私は自然と高専へと進んだ。

でも最近気づいた。
直哉さんは実は誰よりも私の姿に父さんを重ねてる。
だから、入学したらずっと聞こうと思ってた。

凛華「直哉先生は、なんで"俺"に父さんを重ねるんですか?」

傑さんや健人さんからは、大きくなったら私や僕で話すように言われてた。
それを当たり前のように今まで使っていたけど、
遅めの反抗期。
そんな言い訳で俺は高専に入ったら一人称を変えようと思ってた。

直哉「なんのことや?」

貴方はそれでもとぼけるのか。

凛華「俺は貴方に憧れてる。いったでしょう?誰よりも貴方を見てる自信がある。隠したって無駄ですから」

直哉さんが例え俺を見てなくても、
俺のことが嫌いでも、
俺が憧れたのは貴方だ。

直哉「そうやな。凛華君が恋敵とそっくりやから、なんて言ったら幻滅するか?」

なんだ、そういう事。

凛華「父さんボコっちゃえばいいじゃないですか」

俺が嫌いだからじゃないのか。

直哉「は?俺だいぶサイテーなこと言ったで?」

凛華「それで?俺、直哉先生好きなので俺が嫌われるのは嫌ですけど父さんが嫌われてるのは別に問題ないです」

良かった...
硝子さんや傑さんから父さんのクズ談は聞いているから俺も流石にそういう類の話で父さんを助けてあげるのは無理。

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金平糖 - 五条オチ完結おめでとうございます!最初から拝見させてもらっていたので、夢主ちゃんが幸せになってくれて良かったです!夏油オチ後に夢主愛されエンドか、直哉エンドが見たいです...!これからも応援しています!! (2022年2月21日 0時) (レス) @page22 id: d9f31616d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2022年2月19日 2時

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