最強で純粋な我らが坊っちゃん Ⅱ【呪術廻戦】 (ページ21)

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意識ページ21

甚爾side

狐自身は強くない。
ザコだが縛りを重複させる事で術式の向上をはかってる。加えて自身の領域内に相手を招き入れるスタイルなのも大きい。
術式によって領域内の滞在時間は変わるらしいが時間による縛り。
そして、これらの縛りを領域内で理解する事。
条件が整った途端黒い泥のような結界に入れられ、時間が経過するまでその中に閉じ込められる。

邪魔が入らないよう大抵必要のなくなった片方は領域外に締め出される。
だから、狐の呼び出し方なんて本を生き残ったほうどちらかが加筆し続けていた。

一見攻略不可能かと思うが、どれか一つでも崩れればただ領域内に閉じ込めてるだけになる。
少なくとも術を奪われる心配だけはなくなる。
最後の、これらの縛りを領域内で理解する事。
逆に言えば領域外からコレを理解したまま入れば既に術を奪うための縛りは成立しない。

甚爾「嫌ならやめるか？」

挑発的に恵を見ればガシガシと頭をかいた。

恵「従兄弟と担任殺されてここで引き下がったら笑いものだ。行くに決まってるだろ」ﾁｯ

その目。"アイツ"には似つかない目。
俺そっくりだな...

甚爾「しめ縄が戻った。行くぞ」

恵「あぁ、分かってる」

姉貴、悪い。
大事なもん守ってやれなくて。
俺のことはあんなに守ってくれたのにな。

甚爾「せめて、終わらせてやるから」ﾎﾞｿｯ

そう足を踏み入れた。

◆

◆

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悟side

真っ暗。
全身に油をぶっかけられたみたいな暑さ。針で刺されるようなジクジクとした痛み。

意識が遠のく。

死ぬときは一人。
死んだ先でも、僕は一人なのか...

A「ごじょ、、う...」

A...？
なんで、、、逃げなかった？

目も見えない。
気配も感じられない。
無下限も張れない。
この分じゃ、六眼も機能してない。

A「五条...ごめん...」

暖かい。
頬を撫でられる感覚。

悟「A」

恵、ごめん。
僕は世界一幸せな男だから。

A「五条？」

悟「名前で呼んで...」

死ぬときは愛する人と一緒だ。

A「悟」

こんなにも幸福な気持ちになれるのなら...

悟「まだ、生きたいな」

A、、、お前と一緒に生きたかった。
11年もの間、会えなかった時間を埋めるように。

「おはよう」
「いってらっしゃい」
「おかえりなさい」
「おやすみ」

意気地のない僕は、「好き」の一言さえまだまともに言えたことがないのにね。