最強で純粋な我らが坊っちゃん Ⅱ【呪術廻戦】 (ページ15)

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過去② ページ15

※オリジナル登場人物アリ※

NOside

A「うぇーん...いた"いっ"」ｸﾞｽｯ

雪乃「たつ、どうしましょう...Aが泣きやまないわ...」

政略結婚でもなく、かと言って恋愛結婚と言われれば微妙なところであったが順調に愛を育み、お互いを愛するようになった2人の間には、長女の冬希、長男の大輝、次男の夏希、次女のAの4人の子宝にも恵まれた。

辰彦「もしかして..."呪い"が...」

しかし、生まれてきた子どもたちはみな呪いを受けて生まれてきた。呪力が少なく体術特化の辰彦とは違い雪乃は長年の経験で子どもたちを見るも見た事もない得体のしれない呪いに不安を隠せなかった。

そんな時、雪乃が整理していた倉から出てきたのは呪いの原因となった妖狐の呼び出し方が書かれた書物であった。

すぐに辰彦にその事を伝えると悲しい顔をしていた。

辰彦「僕の両親も挑んだよ。僕や家族達に受け継がれた呪いを解くためにね...」

「でも、腕利きの術師2人でも帰ってこなかったよ」と辰彦は雪乃と子どもたちを抱きしめた。

両親は、呪いを解くために妖狐に挑み死んだ。
その言葉を聞いて雪乃は勢い良く立ち上がる。

雪乃「行きますよ。化け狐に勝てばこの子達の呪いも解けるかもしれないのでしょう？子供のために命を張らずして何が親か」

力強く自身を見つめる瞳は愛おしい妻の姿ではなく、辰彦が憧れたかつての禪院雪乃の姿。

辰彦「いこうか...。僕達の代で呪いはお終いだ」

しばらく術師としては前線を退いていた2人は妖狐に挑むため妖狐の研究と鍛錬を行い一年後に妖狐に挑んだ。

A「おかぁさん。Aのおたんじょうびかいには、かえってきますか？」

子どもたちを使用人に預け数年ぶりに袖を通した高専のときの制服に見を包んだ2人。
そんな2人を門まで追いかけて来たのはAだった。

辰彦「帰りに沢山お土産を買ってくるよ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

雪乃「帰ったらみんなでAのお誕生日会をしましょう」ﾆｺｯ

「はいっ！」と元気いっぱいに返事をして2人に手を振るAと手を振替す2人。

しかし、現実は残酷だった。

「早く！！奥様の意識がない！！」

「旦那様、すぐ手当を！！」

辰彦「"俺"はいい！！早く、早く雪乃を！！雪乃を！！」

誕生日を過ぎても両親が帰ることもなく、半年もすればようやく帰ってきたかと思えば、どう見たって死んでいるようにしか見えない雪乃と一気に老け込んだような辰彦の姿がAの目には写った。