最強で純粋な我らが坊っちゃん Ⅱ【呪術廻戦】 (ページ13)

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障害ページ13

Aside

「帰りました」と襖越しに声を掛ければ「入れ」と返ってくる。
それに素直に応じて中に入り、2枚敷かれた座布団に座れば結婚報告をしたい大ちゃんはウズウズしていた。

「すまない、今日呼んだのは他でもない...藤宮家の今後についてだ」

今後について。
その言葉にドキリと心臓がはねた。

A「例の、私が当主にという話ですか？」

そう聞けば、父さんは首を横に振った。

「藤宮家は、私をもってたたむことにする。呪術業界からは縁を切り、今後の方針としても子孫は残さないよう徹底する」

大輝「は、、、？」

A「え、」

鈍器で頭を殴られたような感覚に驚いた。
家を、、、たたむ？
子孫を残さないようにって...

「すまないが決定事項だ。もう既にお家解体についての手紙は御三家にも送ってある」

「得体のしれない呪いをこれ以上後世には伝えてはならない。結婚や異性との関係を持つことを禁ずる」そう言う父さんに兄さんが口を開いた。

大輝「なんでだよ！なんでそんなこと全部父さんが勝手に決めんだよ！結婚や異性との関係を禁ずる？そんなの、俺ら個人が決めることだろ！」

結婚を否定された。
怒りというより悲しさが顔に出て今にも泣き出しそうな顔で大ちゃんは声を荒げた。

「分かってくれ...。当主という責任を子どもたちに継がせなければいけない心苦しさも...私の家系が呪われた家系であるばかりに子どもたちにとっては不自由ばかりだっただろう。これ以上家族の悲しむ姿は見たくないんだ...すまない」

すまない。
そういう父さんは実の娘息子である私と大ちゃんに土下座をして頭をあげようとはしなかった。

大輝「俺は...俺の思うように生きる」

そう言って大ちゃんは部屋を出ていってしまった。

「A...大輝はもしかして...」

大ちゃんの反応に察したのか父さんはオズオズと顔を上げて私に尋ねた。

私が...どうにかしないと...
私は、みんなの呪いを解くために高専に...

悟「呪われた家系。その話、詳しく聞かせてもらえない？もう家たたむんだったら、今更隠す必要ないでしょ？」

重い空気を破ったのは五条だった。

野薔薇「あんないい人の幸せに障害があるならぶっ壊す」

悠仁「せっかくめでたい話なのに喜べねぇ状況なんて放っとけない」

恵「身内の問題だ。知らぬ存ぜぬは都合が良すぎる」

「伏黒素直じゃねぇ！」と叫ぶ2人を背に今まで背負っていたものが少し軽くなった。

悟「A...一緒に背負わせてよ」