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体術 ページ23

Aside

母さんは、禪院家から命からがら逃げた。
女にして、禪院家最強と言われた人。
術式に恵まれ、圧倒的な体術。
どちらの才も持つ。
高専在学時は、呪術界を揺るがす圧倒的脅威として特級認定。
次元が違った。

そして父さんは、藤宮家の呪いを受けた人間。
体術には誰にも負けない。
高専在学時は、4級からスタートしたにもかかわらず、わずか一年で特級まで登りつめた。

同期の母さんと父さんを例えるなら、五条と私のような感じだった。
母さんは術式ありなら父さんには勝てたけど、体術のみなら父さんが勝つ。

そんな天才達がくっついて産まれたのが4人の子供。
長女、長男、次男で私。
私は他の兄弟には、自慢の体術でも勝ったことがない。
それどころか、私が本気でかかったって他の3人の遊び相手にもなれない。
誰にも勝てない、劣等感。

家の中で、最強の両親と天才の兄弟に囲まれ育ち、私の中での最強は家族だった。

ドコーン

A「カハッッ!!」

甚爾「攻撃の受け流し方、教えてもらわなかったのか?」

だから、外に出て高専に行っても私は誰にも負けないくらいには強いと思ってた。
私が勝てないのは家族だけって。

でも、違った。

五条も夏油も。
強くて...

情けなくなった。

私はどうしてこんなに弱いのか。

女だから。

そんな言葉は通用しない。だって、姉さんも母さんも女なんだから。

A「っ!!」

バーン

甚爾「それじゃ当たんねぇな」

スパーン

A「ッバッ、カハッ!」

藤宮家の呪い。
なんで私が解くために頑張ってるんだろ。

姉さんや兄さん達は、普通の高校へ進み、大学に行って、スポーツ選手として活躍してる。
家で家族揃えば、オリンピックがって楽しそうに話してる。

私だけ、なんで家のために頑張ってるんだろ。

勝手に背負ってるだけ。

そう言われればそれでおしまい。

でも、思うんだ。
姉さん達が、ちょちょいとどうにかしてくれればすぐ解決するんじゃないかって。

甚爾「なんだ、もう寝ちまうのか?」

情けないな。
弱いな...

私は、、、なんの為に努力してきたんだろ...

あまりの相手との差に抱いていた劣等感が溢れだした。

A「負けたく...ない...」

戦いの中で、両親や姉さん達はよく笑う。
楽しんでるんだ。戦いを。

それなのにどうだ、私は泣くんだ。

甚爾「泣くな。泣いてる暇あったら笑ってみろ。ハッタリは武器だ」

そう言って覗き込む顔は笑っていた。

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凜果(プロフ) - 続編R18お願いしたいです(;-;)読んでいてとても楽しいです😭😭頑張ってください! (2月18日 18時) (レス) @page27 id: 845a5e03c0 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - 続編はR18でお願いします!😳🩵 (2月18日 7時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - はじめまして。こんばんは!いつも更新楽しみにしております。ぜひ続編はr付きで見たいです! (2月18日 1時) (レス) @page27 id: 132d199451 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2024年2月11日 15時

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