強豪 ページ10
Aside
「藤宮、お前成績は学年トップクラスだ。難関私立も夢じゃない。なのに、本当にここに行くのか?それに、あちこちから推薦の話も来ているんだぞ?」
中学最後のバスケの試合は全国優勝。最優秀選手にまで選ばれた。故に、あちこちから推薦は来てる。
それをすべて蹴って行く先が... 東京都立呪術高等専門学校なのだから同じ部の奴らからは舐めてると言われたし、教師全員空いた口が塞がらない。おまけに説得までしつこくしてくる始末。
地元広報誌からスポーツ特集を行ってるメディアまで俺がどこに進学するか気になっているらしいしそれも当然か。
A「興味ないので」
それだけ言って家入の教室まで行った。
また疲れをためていないか心配で教室のドアにかけたとき聞こえた。
「家入さん、藤宮くんとは仲いいのよね?お願いよ。なんとかバスケの強豪校へ進むようお話してくれないかしら?」
あぁ、俺のせいで...巻き込んだのか...
どっしり肩に重いものがのしかかったような気がした。
硝子「え、嫌ですけど」
だが、俺の気なんて知らず軽く家入が返した。
硝子「大事な人がした選択を、側で努力を見てきた私が否定するのは違うんで」
「さようならー」と言ってドアに手をかけた俺より先に開いた家入。
もちろんドアの前に俺が立っていて心底驚いていた。
硝子「サイテー」
A「あぁ、我ながらサイテーだな」
そう言いながらも2人で帰った。
硝子「先輩、なんで強豪に行かなかったんですか?」
帰り道、そんなことを聞かれた。
バスケに小さいときから情熱を持って努力してきた人間を沢山見てきて、俺にこの場は相応しくないと思った。
そういう想いもあれば、まだ...家入といたいと思った。
そんな甘い考えを持っていたのを否定できなかった。
あと5年。あと5年だけ...時間が欲しかった。
その間に、ちゃんと気持ちの整理をつけてお別れをする。
そう決めたから、呪術高専を選んだ。
まぁ、言わないけどな。
A「遊びたかったから」
硝子「・・・」
そう言えば蔑んだ、生ゴミでも見るような目で見られた。
硝子「1回胸でも揉んでみろマジで」
そう言われ真顔の家入に詰め寄られた。
A「はぁ...。揉まなくたって家入が魅力的なのは知ってる。遊ぶってそういう意味じゃない...」
そう頭を撫でた。
硝子「やっと認めたな私が素晴らしく可愛らしくてナイスバディだって」
A「そうは言ってない」
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本好き - 面白かったです。更新待ってます‼ (4月2日 22時) (レス) id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)
田中たけし(プロフ) - 傑「硝子リモコン化して。ハリー○ッター見るから」←化してではなく貸してかと (2月1日 19時) (レス) @page21 id: 9d82b80c5a (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - コメント失礼しますっ!先輩と硝子先輩の友達以上恋人未満の関係が凄く見てて楽しくて、それでいて歯がゆいです笑青春がポワポワしてるみたいです!これからも頑張って下さい! (1月6日 10時) (レス) @page8 id: 0d0f10062d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2024年1月4日 3時