原型 ページ6
硝子side
先輩の家に来てから結局1日も学校に行かなくなった。
別に、学校が嫌なわけじゃないんだけどね...
硝子「うわ、焦げた...」
タダで置いてもらうのもな、と思って掃除をしても部屋にほとんど何もないからすぐ終わるし、洗濯は近くのコインランドリーだから乾燥機までかけられる。風呂はすぐ洗い終わるし、と思って料理をしてみたが直ぐにできるものでもなく...
今日の晩御飯どうすんだこれ...
いつもは先輩が帰ってきて作るから...今日の分の食材駄目にしたとなれば食べるものがない...ヤバイ...
A「タダイマ」
あっ、
誤魔化し方を考えていればすごい片言でコッチを全く見ようとしない先輩が帰ってきた。
なんだ、どういう状況だそれ。
硝子「先輩、こっち見てください」
そう言っても全く無視。
硝子「こっち見ろ」
A「ハイ」
強めに言えば直ぐに言う事を聞いた。
特に何かやらかしてる訳ではないが、さっきから気になるのが後ろに隠してる袋...怪しい...
硝子「それは？」
ドストレートに聞けば「ナンデモナイヨ」と片言で言うからそれで間違いないらしい。
そそくさと中に入っていきキッチンを通り過ぎた。
セーフっ！！
気づかれてないのは上出来だな。
そう思ったのもつかの間。
A「夕飯？」
ひょっこり顔を出した顔を思わず殴った。
仕方ないだろ←
硝子「あー、まぁ、失敗したから...」
何か買ってくる、とは無一文な私が言えるわけもなくバツが悪そうに下を向けば先輩が手を伸ばしてパクパクと食べ始めた。
硝子「先輩...いくら大食いだからって食い意地貼りすぎだ...」
若干引き気味にそう言えば私の目を見た。
A「カツの卵とじ？うまい...」
照れ臭そうにそっぽ向いて言う姿に思わず笑った。
硝子「なんで分かるんだww」
原型のない焦げた物体をさっき味見したけど全く何かわからなかったのにw
なぜ笑われたのか分からないと言うふうにムッとして先輩が私の作ったものをテーブルに運んだ。
私も遅れてテーブルにつけば、机の上にはケーキとこの間テレビでやってた有名店の名前が入った寿司が置いてあった。
硝子「これ、」
そう言えば「食べれば？」と言われた。
特別寿司が好きな訳じゃない。
でも、うまいと焦げた大量のカツの卵とじをモグモグ食べてくれる姿も相まってすごく美味しく感じた。
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本好き - 面白かったです。更新待ってます‼ (4月2日 22時) (
レス) id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)
田中たけし(プロフ) - 傑「硝子リモコン化して。ハリー○ッター見るから」←化してではなく貸してかと (2月1日 19時) (レス) @page21 id: 9d82b80c5a (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - コメント失礼しますっ！先輩と硝子先輩の友達以上恋人未満の関係が凄く見てて楽しくて、それでいて歯がゆいです笑青春がポワポワしてるみたいです！これからも頑張って下さい！ (1月6日 10時) (レス) @page8 id: 0d0f10062d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊織 凛 | 作成日時：2024年1月4日 3時
