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パン ページ4

硝子side

「み、見ろよ、広田の彼女だっけ?あのウインドブレーカーって...」

「広田やべぇじゃん、あのオオカミ先輩の女に手出したのか??」

「お前ら、オオカミ先輩今日死ぬほど機嫌悪かったぞ!!バスケ部のやつら朝練でもう立てなくなったらしい!」

言われた通り(寒かったのもあって)制服の上から目立つド派手な赤いウインドブレーカーを1枚羽織った。

すごく暖かいなにこれ...

赤いだけならまだバスケ部のウインドブレーカーなんだが、背中に主将と書いてあるのだから全員知ってる人物のもの。
クラス全員からの熱い視線は鬱陶しいけどいじめがパタリと止んだ。
ちなみに2着あるうちのもう1着は膝が寒かったからブランケット代わりにしたら周りから引かれた。

「み、見ろよっ!!家入がオオカミ先輩のウインドブレーカーをブランケット代わりにっ!!」

「やべぇよ!家入こえぇよ!!何なんだあいつ!!」

謎の優越感に思わず頬杖をついてニヤリと笑った私は悪くない。
3着目もらったら頭にでも巻いてやろうかとか今思ってるのはナイショだ。

授業が終わり、昼休憩に入れば席をたとうとした。

「家入、こ、これ食えよ」

「あ、お、俺も、これ余りだから」

「こ、コレのほうが上手いぞ?」

するとあちこちから男女関係なく貢物を持って来ては置いていった。机の上には大量の菓子パンに惣菜パンにドリンク。
持ってきたやつの殆どは私をいじめてきた人間や孤児だなんだと陰口を叩いた人間ばかり。
まぁ、嬉しくはないけどお弁当なんて持ってきてないし昼ごはん買うお金なんてないからありがたく大量の食べ物を教室にあったドデカイゴミ袋に詰めた。

硝子「...先輩、これ、お礼です...」

そう言えば「いらん」と言い放たれた。
だが私を甘く見ない方がいい。

硝子「先輩、羨ましそうな目してますよね。バレバレですよ」

そう言えばパンを1つ取って先輩の口に突っ込んだ。

A「う、ウマイ...」

「負けた...」とでも言いたげな顔で先輩は自分からモシャモシャとパンを食べ始めた。

「見ろよっ!!家入今、オオカミ先輩にパンねじ込んだぞ!」

「つえぇよ!!強すぎるよ家入!まじかよ!!」

そんな会話は丸聞こえだが気にせず私もパンを食べた。

数十分もすれば50個近くあったパンにドリンクは消えた。
オオカミ先輩はどうやら大食いらしい...

A「今度、礼はする」

そう言って先輩は立ち去ってしまった。

荷物→←眉間



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本好き - 面白かったです。更新待ってます‼ (4月2日 22時) (レス) id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)
田中たけし(プロフ) - 傑「硝子リモコン化して。ハリー○ッター見るから」←化してではなく貸してかと (2月1日 19時) (レス) @page21 id: 9d82b80c5a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメント失礼しますっ!先輩と硝子先輩の友達以上恋人未満の関係が凄く見てて楽しくて、それでいて歯がゆいです笑青春がポワポワしてるみたいです!これからも頑張って下さい! (1月6日 10時) (レス) @page8 id: 0d0f10062d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2024年1月4日 3時

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