検索窓
今日:10 hit、昨日:29 hit、合計:10,151 hit

眉間 ページ3

硝子side

同じ2年の奴らに腹を殴られ、これ以上酷い目にあいたくなければ付き合えと言われ軽く承諾すれば放課後倉庫で押し倒された。

あーあ。終わったなこれ。

惨めな気持ちで自分の服に手をかけたとき入ってきた男子生徒に助けられた。

端正な顔立ちに、蔑んだ目。
バスケ部主将と書かれた真っ赤なウインドブレーカーを見て、これが噂のオオカミ先輩だと分かった。
一匹狼という言葉がよく似合うからオオカミ先輩らしい。

孤児院に帰って痛む体を治す。
不思議な力が使えるから怪我は治せる。
でも、痛いもんは痛い。

ろくなご飯ももらえず、空腹の中二段ベッドに入れば思い出したようにベッドの下を漁った。
先生達に見つかったら捨てられてお終いだと思って帰ってきてすぐに隠した真っ赤なウインドブレーカーを着た。

目を瞑れば誰かに抱きしめられているような暖かさと匂い。
涙が出るほど落ち着いた。

それから寝て目覚めれば、いつも以上に早起きをして院を出た。
朝練にきっといるだろうと思い体育館を覗けば、一人ストレッチをしている男子生徒。

硝子「あの、先輩...」

そう言えば、眉間にシワを寄せこちらを見られた。

硝子「何か?」

思わずそう聞き返せば更にシワを深くして口を開いた。

A「昨日お前の彼氏を倉庫に閉じ込めて一晩中ボール磨きさせた。そしたら朝どれだけ先生に怒られたと思っている。しかも、あいつらボール磨けてなかったが」

ムスッとそう言われて思わず笑ってしまった。

硝子「ふふっwそれ、私関係なくないですか?w」

そう言えば「だから八つ当たりしてんだろ」と口を「へ」の字にして言われた。思わず可愛いとすら思ってしまった。

硝子「これ、昨日借りたやつです」

そう言ってウインドブレーカーを渡せば一言。

A「他人が着たウインドブレーカーなんて俺のじゃない。いらん」

思わずかかと落としをしそうになったけど、耐えた私偉くないか?
冗談かと思えば結構マジに言ってるあたり相当狂ったやばい先輩なんだな。噂通り...

A「これも着とけ。春とはいえ寒いだろ」

そう言われてまたウインドブレーカーを投げられた。
これで2着目だけど2着とも着ろってことか?
ウインドブレーカーって重ね着するものだったか?
てか、このウインドブレーカー相当いい生地だし主将って刺繍も入ってるし相当高いだろ...これも私が着たら「いらん」って言い出すのか??

パン→←先輩



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
106人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 家入硝子 , 五条悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

本好き - 面白かったです。更新待ってます‼ (4月2日 22時) (レス) id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)
田中たけし(プロフ) - 傑「硝子リモコン化して。ハリー○ッター見るから」←化してではなく貸してかと (2月1日 19時) (レス) @page21 id: 9d82b80c5a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメント失礼しますっ!先輩と硝子先輩の友達以上恋人未満の関係が凄く見てて楽しくて、それでいて歯がゆいです笑青春がポワポワしてるみたいです!これからも頑張って下さい! (1月6日 10時) (レス) @page8 id: 0d0f10062d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:伊織 凛 | 作成日時:2024年1月4日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。