硝子さんと先輩【呪術廻戦】

当主 ページ14

硝子side

ばあや「お茶菓子やお茶はどうしたんですか？早く買っていらっしゃい！！」

嫁姑問題ってこんな感じなんだろうな。
と思いながら見ていれば先輩が出ていってしまった。
気まずい...

ばあや「はぁ...本当にもう...」

頭痛がするといったように頭に手を添えてため息をつくばあやさんに一先ず水だけでも、と立った。

ｽｯ

ばあや「いけませんよ。女性がそのような事をしては」

すると立ったタイミングで手を引かれてしまった。

ばあや「その様子ですと坊ちゃんはお話していらっしゃらないんですね...」

そう言ってばあやさんに教えてもらった。

藤宮家は役人の家系で御三家と呼ばれる古い家にも劣らない権力を持っているらしい。そして藤宮家当主は調停者という御三家が均衡を保つよう管理する仕事もある。
男は成人すれば役人として働き、女は当主として御三家を監視する。
故に藤宮家は業界では珍しい男女平等、あるいは女性を尊ぶ風潮があるらしい。

嫁入りしたら時期当主は家入様でしょうね。と言われギョッとした。

ばあや「当主様が亡くなられてから、人との関わりを断ってきた坊ちゃんが...感慨深いですね。坊ちゃんを見ていればどれだけ家入様を大事に思われているのかよく分かります」

嫁入り前提で話進んでないか？と思いながらも、先輩の事...何も知らないんだなと悲しくなった...

ｶﾞｼｯ

ばあや「家入様。藤宮家は役人と調停者の役割を行うため秘密厳守と家族以外との繋がりを成人前に全て断ってしまう傾向にあります故、ふざけた事を言い出したら殴っても構いませんので。あと男女共に仕事一筋というような方々が多く、現在既婚者は隠居された坊ちゃんのご両親のみですので」

「それ以外の方は嫁、旦那、恋人どころか友達や知り合いすらおりませんゆえ」と言われた。

やばくないかそれ？
なんかよく分かんないけどどっかの業界のお坊ちゃんだけど、家は存亡の危機みたいな、独身者のたまり場で超少子高齢化みたいな状況ってことだな？

そんな中で私達の間柄恋人か何かだと勘違いされてるのやばくないか？

ばあや「聞いていれば分かるように坊ちゃんはそんな仕事命みたいな大人たちを幼い頃から見ていたので...。今は当主様は代理です。ですが、当主様には以前から中学を出たら家に戻り役人として働くと話しておられたんですよ」

「そんな坊ちゃんから高専に行くと連絡を受けたので、どんな心変わりがあったのかと訪ねてきた次第です」とばあやさんは笑った。

部屋→←布団

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す