子供 ページ12
硝子side
結局そのまま寝て起きたら昼。
背中に感じる温もりはないから、きっともう家を出たんだろうなと鉛のように重い身体を布団に埋めた。
鉄臭い...
先輩が寝てたところに目を写せば、真っ赤。
血だらけになっていた。
通りで昨日はあんな様子だった訳だ...
治して良かった...
そう安心したらまた眠くなってきて目をつむった。
ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ
A「汚れるからあまりそっちに行くな」
頭を撫でられるような感覚と心地のいい声で目を開ければ先輩がまだいた。
硝子「怪我したら、言ってくださいね」
そう言って先輩の指に小指を絡めて約束をした。
そこには、私を頼ってほしい。側からいなくならないでほしいという気持ちも込めた。
A「・・・」ｽﾝｯ
反応の薄い先輩にいつも通りか、と3度寝してやろうとやけになれば途端に嬉しそうな顔をした。
どうかしたのか、、、
A「何を込めたんだ？」
そう言いながら見せてきたのは左手の小指...ではなく、薬指だった。
私は寝ぼけて薬指を握っていたらしいが握っていた部分に黒く跡がついていた。
硝子「日頃の恨み？」
そう誤魔化したけど流石にビビる。
でも、婚約指輪みたいで羨ましいなとも思ってしまったのは言わない事にする。
A「俺も込めとくか」
そう言って先輩が小指を私の左手薬指に巻き付ければ、私がやったみたいに黒い跡がついた。
硝子「何込めたんだよ...」
A「忙しいって放ったらかしにしてごめんって込めた」
硝子「直で言え。叩く」
叩けば緩んだ顔をするのだからドMの素質があるのかもしれない。
硝子「そういえば、なんで怪我してたんですか」
気になったことを聞けば口をひん曲げた。
子供みたいな表情をする先輩が珍しくて笑った。
A「ケンカした」
聞けば1個下の生意気な坊ちゃんと喧嘩したらしい。
小さい時から、そりが合わなくてよく衝突しているらしいが今回のはだいぶデカイ喧嘩だったらしい。
硝子「ガキか」
呆れてそう言えば、本人もそう思ってるらしく眉間にシワを寄せていた。
硝子「で、負けたんですか？」
A「負けてない。俺の38戦38勝」
そうドヤ顔をされた。
いや、ガキの喧嘩38勝したって言われても自慢にならないだろ。
硝子「先輩ってもしかして大人ぶってるだけでほぼ中身子供ですか」
A「あぁ。ばあやには5歳くらいから変わってないって言われるな」
硝子「ばあやって、お前も坊ちゃんじゃねぇかよ」
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本好き - 面白かったです。更新待ってます‼ (4月2日 22時) (
レス) id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)
田中たけし(プロフ) - 傑「硝子リモコン化して。ハリー○ッター見るから」←化してではなく貸してかと (2月1日 19時) (レス) @page21 id: 9d82b80c5a (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - コメント失礼しますっ！先輩と硝子先輩の友達以上恋人未満の関係が凄く見てて楽しくて、それでいて歯がゆいです笑青春がポワポワしてるみたいです！これからも頑張って下さい！ (1月6日 10時) (レス) @page8 id: 0d0f10062d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊織 凛 | 作成日時：2024年1月4日 3時
